【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬【オペラハウス】 …

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【オペラハウス】

 2歳10月、英レスター競馬場で行われたデビュー戦を10馬身差で圧勝。このまま順調にレースを使うことができていれば英クラシックの最有力候補でしたが、脚部不安により約1年間の長期休養へ。復帰したときはクラシックはすでに終了していました。陣営は焦らず素質開花に務め、4歳時にG2を1勝、G3を2勝。5歳時にコロネーションC、エクリプスS、キングジョージVI世&クイーンエリザベスSと3連勝し、カルティエ賞最優秀古馬に選出されました。

 引退後、わが国に輸入され、1994年から2012年まで19年間供用されました。その父サドラーズウェルズは英愛リーディングサイアー14回の大種牡馬。わが国で供用された息子たちのなかでは、サドラーズラッド、フレンチグローリーに次ぐ3番目の古株です(ハンティングホークと同期)。

 サドラーズウェルズ産駒の長距離タイプ、という属性は日本競馬に決して向いているとはいえなかったのですが、カイフタラ(長距離G1を4勝)の全兄、ジージートップ(オペラ賞)の半兄、母カラースピンは愛オークス馬、という良血の威力は素晴らしく、テイエムオペラオー(ジャパンC、有馬記念、皐月賞、天皇賞(秋)、天皇賞(春)2回、宝塚記念)、メイショウサムソン(日本ダービー、皐月賞、天皇賞(秋)、天皇賞(春))という2頭の超大物を筆頭に多くの重賞勝ち馬を送り出しました。ニホンピロジュピタやヤマトマリオンのようにダートを得意とする馬も多く、障害レースの成績も非凡です。セールスポイントはスピードの持続力、スタミナ、底力、成長力。芝の道悪は鬼で、不良馬場の中山記念で13番人気のトーセンクラウン、12番人気のテイエムアンコールがワンツーフィニッシュを決めたこともあります。

 母の父としてはメジャーエンブレム(NHKマイルC、阪神JF)が代表格です。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「イントゥミスチーフの連続リーディングサイアー記録はまだ伸びる?」

 2025年もイントゥミスチーフは北米リーディングサイアーの座を守りました。2019年以降7年連続です。

 20世紀以降、北米における連続リーディングサイアー記録は、ボールドルーラーの7年連続(1963〜69年)です。イントゥミスチーフはこれに並びました。

 昨年の獲得賞金は3186万ドル。2位ノットディスタイムが2397万ドル、3位ガンランナーは2160万ドルですから大差といっていいでしょう。出走頭数450頭は全種牡馬のなかで最多。頭数が多い上にアベレージも優秀なので、他の種牡馬は太刀打ちできません。

 イントゥミスチーフのネックはやはり年齢でしょう。今年21歳。2013年から2023年まで毎年200頭以上に種付けを行ってきましたが、24年193頭、25年176頭と徐々に減っています。今年はさらに減るはずです。とはいえ、その影響が獲得賞金に及ぶのは先のことなので、今年大きく崩れることは考えられません。ボールドルーラーの連続記録を上回る可能性は高いでしょう。

 2位ノットディスタイムは2025年に214頭、3位ガンランナーは218頭と、イントゥミスチーフを上回る頭数の種付けを行っています。イントゥミスチーフの肉体は衰えつつあり、追う2頭は働き盛りの若い種牡馬ですから、差は徐々に縮まっていきます。2027〜28年はいい勝負になると思います。