ヤクルトの歴史を知る元名参謀が池山監督について語った(C)TsutomuBEPPU/CoCoKARAnext 2026年…

ヤクルトの歴史を知る元名参謀が池山監督について語った(C)TsutomuBEPPU/CoCoKARAnext
2026年は新生ヤクルトが動き出す。チームは21年、22年とリーグ連覇を果たしたが、その後は2年連続5位と低迷。昨季は5年ぶりの最下位に沈んだ。
再建を託された池山隆寛新監督は現役時代、関根潤三監督が指揮を執った80年代後半に遊撃のレギュラーに定着した。90年代に入ると、野村克也監督が築いた黄金期に主軸としてチームをけん引してきた。
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当時、ヤクルトのマネージャーを務め、その後は野村監督のもとでチーフコーチなどを任された名参謀の松井優典氏に、選手時代を間近で見てきた池山監督について話を伺った。
松井氏は「池山、広沢(克己)、古田(敦也)の3人はチームが変わる時の代表的な選手だった。池山は練習の中でのリーダーだった」と、元気に声を出してチームを引っ張る存在だったと振り返る。
池山監督は入団5年目の88年に31本塁打を放ち、翌89年は自己最多の34本塁打を記録。三振を恐れない豪快なスイングでファンを魅了した。
そんな「ブンブン丸」が指揮を執ることになり「いいタイミングだと思う。“関根-野村”の流れを知っているはず。ヤクルトがどうして強くなったか、何があったか、どういうことをしたか、池山監督は一番わかっていると思う」と断言する。
「関根さんのときに1軍で試合をすることの緊張感を味わい、今度は野村さんに代わって新しくスタートしたときに、池山監督は何かを感じている」
26年シーズンへ向けて「対話・元気・笑顔」というテーマを掲げた池山監督。松井氏は「関根さんの頃のチームと重ねているんじゃないか」と話す。
関根監督時代のヤクルトは3年間で4位、5位、4位とBクラスが続いたが、若手が頭角を現し、明るく伸び伸びとプレーした。同時に若手とベテランが入れ替わる時期でもあった。
青木宣親や川端慎吾らが引退し、山田哲人や中村悠平がベテランの域に入ってきた現在のヤクルトも同じく“転換期”といえる。
「野村さんがやってきたことだけを継承するんだったら、やっぱり今のチームは立て直せない」と言い切る松井氏は、池山監督に対して「いま何をすべきかというのをわかっていると思う」と、チームの低迷期と黄金期の両方を知る池山監督だからこそ、チーム改革を実行できると期待する。
主砲の村上宗隆がメジャーに移籍し「4番」が空席となる中で、池山監督はダイヤモンドを白紙にし、競争を促した。
内野は若手とベテランがレギュラー争いを繰り広げることになり、二塁のレギュラーを張ってきた山田も一からポジションを奪い取らなければいけない状況となった。
松井氏は「池山監督は高校(市尼崎高)から入ってきたけど、1軍で成長したと思う」と述べ、1軍の試合に出続けることで若い選手は大きく成長できると指摘する。
内野のレギュラー獲りを目指す内山壮真はもちろん、昨年のドラフトで獲得した松下歩叶や松川玲央なども1軍で積極的に起用される可能性がある。その中で、将来の主軸として成長できるかどうかが、チームが浮上するカギとなりそうだ。
「みんな明るく笑顔で、ヤクルトらしさという面からスタートしたらいいと思う。数年先に何が見えるかということも、池山監督になって初年度からどう積み重ねていくか。選手を1軍で経験させるスタイルでいて欲しい」
再建への道は平坦ではないが、ヤクルトの特色を生かし、明るいキャラクターでファンに愛される池山監督らしい船出を松井氏は期待している。
[文:別府勉]
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