村上宗隆以来、6年ぶりの新人王が誕生 ヤクルトの2025年は序盤から低空飛行が続き、5年ぶりの最下位に沈んだ。かつて連覇…

村上宗隆以来、6年ぶりの新人王が誕生

 ヤクルトの2025年は序盤から低空飛行が続き、5年ぶりの最下位に沈んだ。かつて連覇を率いた高津臣吾が退任となるなど厳しい1年だったが、2024年のドラフトで入団した新人は明暗が分かれる結果となった。

 大成功だったと言えるのが、セガサミーから3位で入団した荘司宏太投手だろう。オープン戦から6試合無失点で勢いに乗ると、球団新記録となる開幕から9試合連続無失点を達成。途中離脱はあったものの、直球とチェンジアップのコンビネーションで奪三振率11.18をマーク。45登板で28ホールド、防御率1.05と結果を残し、見事に新人王に輝いた。

 対照的に誤算だったのは、愛工大から単独1位指名を受けた中村優斗投手だ。大学時代には侍ジャパンのトップチーム入りも経験したことから即戦力として期待されたが、春季キャンプから出遅れてオープン戦でも登板がないまま開幕2軍スタートに。6月に1軍デビューを果たすも、4先発で1勝2敗、防御率5.51に終わった。潜在能力はあるだけに、2年目の巻き返しに期待したいところだ。

 高卒新人は可能性を見せてくれた。愛知の豊川高から2位で指名されたモイセエフ・ニキータ外野手は、2軍で56試合に出場。54三振を喫し、打率.136、54三振と粗さは目立ったが、4本塁打とロマンは感じさせた。高い身体能力を武器に数年先の主力として期待したい。群馬の健大高崎高から4位で入団した田中陽翔内野手は、2軍で75試合に出場し、打率.254をマーク。1軍でも6試合ながら打率.308を残し、高卒1年目としては合格点と言えるデビュー年となった。

 一方、独立リーグの愛媛から5位で入団した矢野泰二郎捕手は2軍で66試合に出場するも、打率.169と打撃に課題を残した。育成では、オイシックスからプロ入りとなった下川隼佑投手が5月に支配下へ昇格。アンダーハンドを持ち味に6月に1軍デビューを果たすと、9試合で先発と中継ぎの両方をこなして2勝1敗、防御率2.73と頭角を現しつつある。(Full-Count編集部)