プロボクシング世界IBF世界フライ級王者の矢吹正道(33=緑)が、打ち合いを制してベルトを守る。27日に同級1位の元世界…

プロボクシング世界IBF世界フライ級王者の矢吹正道(33=緑)が、打ち合いを制してベルトを守る。

27日に同級1位の元世界王者フェリックス・アルバラード(36=ニカラグア)との初防衛戦を控え、この日は試合会場の愛知県国際展示場で前日計量と会見。ともに50・7キロで計量を一発クリアした。3月以来の試合を前に矢吹は「激闘になると思うが、しっかりKOで勝って、いい年を迎えたい」と自信を見せた。

計量後に握手をかわしたアルバラードを「いい人だなって感じ」と評したが、リングでの戦いには「すごく強い相手とやる感じ。相手のストロングポイントは、タフネス、スタミナ、アグレッシブ。この3つが武器」と警戒。好戦的な相手との打ち合いを想定し、トレーニングを重ねてきた。

今年3月にIBF世界ライトフライ級王座を保持したまま、IBF世界フライ級王者アンヘル・アヤラ(メキシコ)に挑戦し、12回TKO勝ち。日本人初の2階級同時制覇王者となった矢吹は、同4月にライトフライ級王座を返上し、フライ級への正式転向した。ライトフライ級と比較して、減量の苦しみは大幅に減り、より良いコンディションで臨むことが可能になった。「1年前はよくライトフライでやっていたなっていうぐらいきつかった」と振り返った上で「これに勝てば上(の階級)もありなのかなと思っている」と、スーパーフライ級への転向も視野に入れる。「まずはこの試合に全てを懸けて、しっかり勝ちたい」。その先に待つ3階級制覇王者につなぐためにも、まずはアルバラードに打ち勝ち、防衛を成功させる。