2025年が終わりに近づこうとしている。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返っ…
2025年が終わりに近づこうとしている。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返ってみたい。
愛知県では、31年ぶりの「戦国イヤー」となった。センバツは至学館が出場。夏甲子園は豊橋中央が出場を手にした。愛工大名電、東邦、中京大中京、享栄の「愛知私学4強」以外のチームだけが、春夏ともに甲子園に出場したのは、1994年の大府(センバツ)、愛知(夏甲子園)以来、実に31年ぶりのことだった。ともに甲子園では勝利を挙げられなかったが、「私学4強」を押しのけての甲子園出場に、愛知の勢力図も変わり始めていることを感じさせた。
豊橋中央は春夏通じて、悲願の甲子園初出場だった。愛知大会準決勝で愛工大名電、決勝では東邦をそれぞれ1点差で下した。勝負強さを武器に、甲子園初戦で日大三(西東京)と対戦したが2対3と惜敗。0対2から6回に追いつく粘りも、8回に決勝弾を浴びて1点差に泣いた。
勝負どころでみせる「猪木顔」で話題となった右腕エース・高橋 大喜地投手(3年)の熱投も実らなかったが、準優勝したチームと互角に勝負したことはチームの大きな自信となっただろう。
至学館はセンバツで初戦敗退も、春季大会で4強、新チームの秋も8強と上位に駒を進めている。春季大会では豊川が1952年以来、実に73年ぶり2回目の優勝を果たした。秋も準優勝と、新チームとなっても強さは変わらない。
春夏ともに愛知県の頂点に立てなかった「私学4強」も負けてはいない。秋は中京大中京が5年ぶりの優勝を果たし、東海大会でも5年ぶり12回目の優勝を果たした。明治神宮大会では初戦敗退に終わったが、来年春のセンバツ出場は確実で、名門の意地に期待したい。