今年の有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)では、ミュージアムマイル(牡3、栗東・高柳大輔厩舎)など4頭にミスタープ…
今年の有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)では、ミュージアムマイル(牡3、栗東・高柳大輔厩舎)など4頭にミスタープロスペクター系の初制覇がかかる。
20世紀を代表する名種牡馬であるミスタープロスペクター(Mr. Prospector)の影響力は絶大だ。直系子孫は世界中に枝葉を広げ、英ダービーや凱旋門賞、ケンタッキーダービーやBCクラシックなど、ほぼ全てといえるほどのビッグレースを制してきた。ただ、有馬記念は例外。これまでに直系子孫は延べ63頭が出走して【0-6-4-53】の勝率0%、複勝率16%。01年のアメリカンボス、19年のサートゥルナーリアなどの2着があるものの、あと一歩で勝利には手が届いていない。
今年は4頭のミスタープロスペクター系がエントリーしている。中でもエース格はリオンディーズ産駒のミュージアムマイルだ。今年の皐月賞でGI初制覇。日本ダービーでは6着に終わったものの、秋を迎えてセントライト記念を制し、天皇賞(秋)も好内容の2着。今回は2500mの距離が大きな課題となるが、得意の中山で2つ目のビッグタイトルに期待がかかる。また、レイデオロ産駒のアドマイヤテラ(牡4、栗東・友道康夫厩舎)などもスタミナが求められる展開になれば出番があるだろう。
ミスタープロスペクター系は有馬記念を勝てば、現在JRAで行われている26個のGIを完全制覇となる。最後のピースを埋めるのはどの馬か。そういった視点でも要注目したい。