契約する「TOMMY HILFIGER GOLF」(トミー ヒルフィガー ゴルフ)の2026年春夏アパレル撮影に参加し…

吉田優利は練習、トレーニング、スポンサーイベント出席などで忙しい12月を過ごして3年目に備えている

契約する「TOMMY HILFIGER GOLF」(トミー ヒルフィガー ゴルフ)の2026年春夏アパレル撮影に参加した吉田優利は、ウェア同様に思考もすっかり来季へ切り替わっていた。

安定感のある戦いで年間ポイントランキングを1年目の102位から73位に上げ、最上位の出場資格「カテゴリー1」を確保した2年目をあえてもう一度振り返ってもらっても、「印象は…ないですね。別に良くも悪くもないし、来年どうしようかなって考えている方が大きいです」。米国での最終戦だった「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン」直後に下した「悪く言えば、パッとしない1年」という評価は冷静に分析しても変わっていない。

悪く言うと、パッとしない1年

スイングをきれいに整えたら、スコアに直結するとは言い切れないのがゴルフの難しさ。今季はキャリアを通して強みであったはずのパッティングで悩む時間も少なくなかった。ショットもパットもつながっているというのが持論。コースに対する情報量など、1年前のオフ時点より着実にアップした経験値を頼りに自分をどう磨き、成績に結び付けていくかずっと考えている。

「やっていることが正しいかどうかは分からない。結果で成功体験として積み上げていかないと、自信にはならないので。『大丈夫かな?』って、いい意味で“ネガティブ準備”みたいなものは、しているつもりです」。これまでなら休養に重きを置いた12月でも練習やトレーニングをコンスタントに続ける新しいスタイルで進化を模索する。

1年目は届かなかったカテゴリー1を確保し、次は米ツアー初優勝…と単純明快な青写真を描くことには慎重だ。「まだ全然、勝つイメージができていないので。(2026年に)でき始めてくれたら、うれしいです。やっぱり、日本にいる時も優勝できるイメージができないと、なかなか上には行けなかった」と日本ツアー時代を踏まえてうなずく。

これからの青写真は

最終日を首位と2打差7位で迎えた7月のメジャー「アムンディ エビアン選手権」など、4日間の中で納得のラウンドができた試合はあった。「『こんな感じでゴルフをすれば、上に行けるかな…』とか、本当に小さい進歩は得たと思う。その先はかなり遠い、また違うレベル、違う次元」

日本ゴルフ協会(JGA)の競技者強化事業から退任が決まったガレス・ジョーンズ氏とのタッグを継続し、もっと大きな1ステップをクリアするための積み重ねを求める。「やっぱり目標が高いので、世界基準で準備とか、練習の質も上げていかなきゃいけない。本当に、やれることは全部やりたい」。立ち止まることなく、3年目の勝負に向かう。(編集部・亀山泰宏)