<「ゴールドラッシュ」アマチュア選手の今後>「ゴールドラッシュ」と化す日本人アマチュア市場を展望する連載企画第5回は、米…
<「ゴールドラッシュ」アマチュア選手の今後>
「ゴールドラッシュ」と化す日本人アマチュア市場を展望する連載企画第5回は、米国内での野球継続を目指す高校生に注目する。巨人二岡智宏前ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)の長男で青山学院(東京)のエース二岡択実投手(3年)に話を聞いた。
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父と同じ憧れのNPBでプレーするために、米国への野球留学をもくろむ二岡は「アメリカでやっている佐々木麟太郎さん(ソフトバンク1位)と石川ケニーさん(オリックス6位)がドラフトで指名を受けて、うれしかったです。実力さえあれば、自分が選ぼうとしている道からでもプロ野球に行けると思えて。第1志望はNPBに入って、おやじと同じ舞台に立って、おやじとはまた違う二岡という名で覚えてもらいたいです」と目を輝かせた。
今の自分の実力から大学卒業後のプロ入りを見据えた時、ベストな選択として米国挑戦への気持ちが高まっている。米国内の大学の充実したトレーニング環境はもちろん、1年通して比較的に暖かな気候が続く南カリフォルニアのような環境はケガ防止につながる。伸び伸びとした環境で投手としてのレベルアップを目指そうとしている。
不完全燃焼に終わった高校野球が、契機となった。高2の8月には故障した右肘の手術を余儀なくされ、術後はボールが投げられない時期が2カ月続いた。地道なリハビリを経て今夏はエース番号を背負うも、東東京大会3回戦敗退。最後の大会は2試合8イニング(1失点)にとどまり、大学で悔しさをぶつけたい思いは強い。「高校になってから本格的にピッチャーを始めたんですが、専門のコーチから教わる経験がまだなくて。一から教わった時、自分がどこまで行けるのかが楽しみです」。
中学時代に同じチームに所属した東海大甲府(山梨)の鈴木蓮吾投手(3年)がヤクルト5位で指名を受けた後には、SNSを通じて祝福し「僕も(大卒時の)4年後に続きます」と伝えた。憧れのNPB入りを視野に海を渡り、150キロの本格派へと上り詰める。【平山連】