ウクライナ出身で大相撲の新大関安青錦(21=安治川)が、異例となる3場所連続、新たな地位での番付発表会見に臨んだ。日本相…

ウクライナ出身で大相撲の新大関安青錦(21=安治川)が、異例となる3場所連続、新たな地位での番付発表会見に臨んだ。日本相撲協会は22日、初場所(来年1月11日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

すでに11月に大関昇進が発表されていた安青錦は、部屋のある東京・江東区で先場所優勝力士として会見。秋場所の新小結、九州場所の新関脇に続き、3場所連続で「新○○」として会見し、恒例となった次の地位への意欲を示した。また朝白龍(高砂)、羽出山(ともに26=玉ノ井)が新入幕を果たした。

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一段と大きくなった番付のしこ名を見ても、安青錦は堂々としていた。「うれしい気持ちはあるけど、もう1つ上を目指したい方が強い」。11月の大関昇進伝達式後と変わらず、大関昇進の実感よりも、横綱を目指したい思いが上回った。新小結、新関脇として臨んだ先場所までの2場所の番付発表当日の会見でも「大関を目指す」と公言し、先を見据えていた。変わらない向上心が強さの源だ。

初土俵から所要14場所での大関昇進は、従来の琴欧州の19場所を5場所も更新する史上最速となった。初土俵から負け越しなしでの大関昇進は羽黒山以来、86年ぶり(ともに付け出しを除く)。数々の記録を打ち立てた。平成以降の新大関優勝は栃東と白鵬の2人だけ。多くの有望株が苦しんだ新大関場所も「先場所に負けないような成績」と事実上、連続優勝が目標と語った。驚異的なスピード出世を続ける安青錦に、前例は関係ないかもしれない。

○…新入幕の朝白龍も、安青錦に負けじと将来の横綱昇進を目標に掲げた。都内の部屋で会見し「てっぺん、横綱までいきたい。目標を大きくした方が、番付が伸びるのかなと思う」と、胸を張って答えた。新十両の秋場所で13勝して優勝、九州場所も10勝と、十両を2場所で通過した。もちろん新入幕は「本当にうれしい」と笑顔で話し、初々しさはある。ただ千葉・柏日体高で同級生の横綱豊昇龍に刺激を受け、横綱への憧れが増幅。豊昇龍にも「いつか勝ちたい」と、ライバル心をのぞかせていた。