日本相撲協会は22日、初場所(来年1月11日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。先場所、西十両2枚目で10勝5敗…

日本相撲協会は22日、初場所(来年1月11日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

先場所、西十両2枚目で10勝5敗だった朝白龍(26=高砂)が、東前頭17枚目に番付を上げ、新入幕を果たした。この日、東京・墨田区の部屋で、師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)で会見。「序ノ口で初めて、番付にしこ名が載った時、めちゃくちゃうれしかったんですけど、やっぱり(文字が小さくて)見えなかった。今はちゃんと、幕内のよく見えるところにあって、本当にうれしい」と、笑顔で話した。

モンゴル出身としては32人目、拓大出身としては97年夏場所の栃乃洋以来、29年ぶり4人目の新入幕となった。「幕内はみんな強い。テレビでしか見たことがない人たちなので緊張するけど、チャレンジャーの気持ちでワクワクしながら臨んでいきたい」と、初々しく話した。23年初場所の前相撲で初土俵を踏み、3年での新入幕だが、新十両の秋場所で優勝し、九州場所も10勝と、わずか2場所で十両を通過。急激な番付の上昇に感覚が追いつかず「テレビでしかみたことがない人たち」という、雲の上の存在と思っていた相手と戦えることが楽しみな様子だ。

それでも入門時から変わらない大きな夢がある。「てっぺん、横綱までいきたい。目標を大きくした方が、番付が伸びるのかなと思います」と、堂々と話した。モンゴルから同じ飛行機で来日した横綱豊昇龍は、千葉・柏日体高(現日体大柏高)に1年から留学した同級生で親友だ。ゆくゆくは、互いに横綱として肩を並べたいか問われると「もちろん」と、即答した。

幕内で戦いたいのは、その豊昇龍と、もう1人、同じ飛行機でモンゴルから来日した前頭欧勝馬だ。「もっと番付を上げて戦いたいし、勝ちたい」と、ライバル意識が強い。さらに「欧勝馬関は学生の時に(日体大で)学生横綱とか、いろんなタイトルを取っていて、豊昇龍関は幕内に上がっていて、もう横綱にまでなっている。置いていかれた気分なんですよね。早く追いつきたいという気持ちで、2人に勝つことで少しは追いついたというか、そういう感覚になる気がする」と、対戦できる日を夢見ている。

師匠の高砂親方は、元大関朝潮の先代高砂親方(故人)のもとで、部屋付き親方を務めていたころから、朝白龍を弟子にしたい、育てたいと「思っていた」という。まじめな性格と「努力をする」という、人柄に幕内昇進は当初から予想していたようだ。だからこそ、さらにもう一皮むけるために「スピードがまだ足りない。スピードをつけて、やっていってほしい」と、注文も忘れなかった。

かつて付け人を務めていた大関経験者で兄弟子の朝乃山とは、十両も幕内も、昇進のタイミングが一緒となった。「支度部屋で隣に座っているのも信じられない。自分が学生のころから大関として活躍していた方に、胸を借りて強くなれた」と、尊敬と感謝の思いは強い。

十両で2場所連続で2桁白星を挙げ、新入幕の初場所でも、さらに2桁白星に到達すれば、慣例に従うと三賞受賞が濃厚だ。ただ、本人はいたって謙虚で「目標は勝ち越しです。三賞は、いつか取れたら」と話し、笑顔を見せた。幕内に残留した部屋頭の朝紅龍と、今回昇進した自身と朝乃山で、高砂部屋には幕内トリオが誕生。3人で、新年最初の場所を盛り上げるつもりだ。【高田文太】