<フィギュアスケート:全日本選手権>◇21日◇最終日◇東京・代々木第一体育館◇女子フリーショートプログラム(SP)3位の…
<フィギュアスケート:全日本選手権>◇21日◇最終日◇東京・代々木第一体育館◇女子フリー
ショートプログラム(SP)3位の中井亜美(17=TOKIOインカラミ)は、SPから順位を1つ落とし初の表彰台を逃した。冒頭に予定した大技トリプルアクセル(3回転半)は空中で回転がほどけ2回転半で両足着氷。フリー7位136・06点で合計213・56点だった。「今までで一番緊張した。自分でもわかるぐらいの重圧だった」。演技後はほおを涙が伝った。
それでも、確かな強さを見せた。1本目のミスの後は大崩れはせず。「切り替えて演技をまとめられたのは、成長した部分」とうなずいた。世界に衝撃を与えた25年だった。シニア1年目ながらGPシリーズフランス大会で227・08点を記録し、日本女子3人目の初出場優勝を達成。11月のGPカナダ大会でも銅メダルを獲得した。一番乗りで進出を決めたシリーズ上位6人によるファイナルでは、昨季覇者のグレン(米国)らを抑えて日本勢最上位の2位に入り、五輪代表争いの先頭に立った。
小学校卒業を機に故郷の新潟を飛び出し、母とともに千葉へ移住。MFアカデミーで研さんを重ねてきた。「自分の立場がすごくよくわかるようになって、緊張感や不安もがたくさんあった。でも、去年の自分よりも強くなって帰ってこれた」。17歳が、夢の先を描いていく。【勝部晃多】
◆五輪の年齢制限 女子でともに17歳の島田が2位、中井が4位だった。順位は島田が上だが、出場資格を持たない。ISUは22年6月、五輪出場の条件となるシニアの年齢制限変更を発表。23-24年に16歳、24-25年に17歳と段階的に引き上げた。シーズンの切り替わりは7月1日で、今季シニア対象は25年6月30日時点の満17歳となる。同じ高2だが、08年4月27日生まれの中井はシニア、10月30日生まれの島田はジュニアとなっている。