今週の日曜日は、阪神競馬場で朝日杯フューチュリティステークス(GI)が行われます。 過去10年の朝日杯FSでは、前走…
今週の日曜日は、阪神競馬場で朝日杯フューチュリティステークス(GI)が行われます。
過去10年の朝日杯FSでは、前走2番人気以内の馬が[10-7-9-48]となっています。単勝回収率93%で複勝回収率は111%と期待値はプラスになっています。さらに前走2番人気以内で1着になっている馬に限れば[10-5-8-34]で単勝回収率121%、複勝回収率126%。この条件に当てはまる馬をすべて買ってもプラスになる計算です。
前走で2番人気以内の支持を集められているのは、血統や生産牧場など素質の高さを示す材料がある、もしくは近走の内容が優秀であることが要因として考えられます。そして、前走で1着になっている馬は能力の高さはもちろんですが、他馬からマークされやすい立場で勝利しているのは精神面も優れている馬と言えます。
朝日杯FSは同世代のトップレベルが集まる一戦ですし、そこで上位争いに絡むためには心身ともに高い能力が求められるのかもしれません。
ちなみに、前走が3番人気以下だった馬は[0-3-1-84]で4頭が馬券に絡んでいます。この4頭はすべて前走で重賞に出走し、3頭が2着以内に好走していました。例外は18年のクリノガウディー。前走は7着に敗れていた馬でしたが、先行馬が総崩れになる流れを2番手から追走。先行した馬では最先着と着順以上に評価できる走りを見せていました。
前走が3番人気以下だったとしても、重賞に出走し連対している馬や中身の濃いレースを見せている場合には注意した方がいいかもしれません。
そんな朝日杯FSで、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆過小評価されている本命馬
今週の朝日杯FSでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるダイヤモンドノットでした。
週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。
兄は1200mで実績を残しているゾンニッヒで、デビュー2戦は血統を考慮し芝1200mに使われていた本馬。しかし、その2戦では残念ながら勝ち上がれず。レースでは道中の追走が忙しかった印象ですし、なし崩しに脚を使ってしまったことが敗因だったかもしれません。
3戦目は芝1400mへ。距離が延びて追走が楽になったことで、終いまでしっかりと脚を使い、2着に3馬身差をつけて待望の初勝利をマーク。2走前のもみじS(OP)は大逃げを打った馬を見る形で2番手から。逃げた馬は道中で後続に大きなリードをつけていましたが、ペースはどちらかと言えばスロー。
結果的に楽な逃げとなった勝ち馬を捕えきれずに2着と勝ち切ることはできませんでしたが、これは展開のアヤで負けた印象。ゴール前での脚色は良かったですし、オープンレベルでも十分に通用するところを示していました。
前走の京王杯2歳S(GII)は好スタートから楽に2番手を確保。道中は折り合いもついてリズムよく追走。勝負所の手応えも十分で、直線では追い出しを待つほどの余裕を見せます。残り300mあたりで追い出されると瞬時に反応。一気に後続との差を広げ、2着に3馬身差をつけて重賞初制覇を達成。
前走の京王杯2歳Sは1番人気で勝利。先に書いた前走2番人気以内で1着というデータに当てはまる1頭ですので、今回も注目しないわけにはいかないでしょう。さらに血統的にも高期待値が取れそうなデータがあります。
本馬の父ブリックスアンドモルタルの産駒は阪神芝1600mで[5-3-2-22]。単勝回収率110%、複勝回収率108%と優秀です。回収率が高くなっているのは人気馬だけでなく、穴馬も上位争いに絡んでいることが要因です。人気薄でも好走しているのは、その条件に高い適性があると言えます。単勝、複勝ともに高い回収率を残しているブリックスアンドモルタル産駒は、阪神芝1600mに優れた適性がありそうですし、ダイヤモンドノットにもその特徴が受け継がれているはずです。
前走の内容やデータからは買って損のない馬ですが、想定オッズを見ると5番人気あたりになっています。芝1600mで走った経験がないことをマイナス材料に思われているのかもしれませんが、血統的には問題ないですし、能力を考えれば過小評価されている印象です。配当的には妙味たっぷりな1頭ですし、人工知能も強く推していることからも絶好の狙い目と言えるのではないでしょうか。