元卓球日本代表で五輪3大会連続メダリストの石川佳純さん(32=全農)が20日、全国各地をめぐって卓球の魅力やスポーツの楽…

元卓球日本代表で五輪3大会連続メダリストの石川佳純さん(32=全農)が20日、全国各地をめぐって卓球の魅力やスポーツの楽しさを伝える「石川佳純47都道府県サンクスツアー」を“完走”した。全国の小中高生を対象に、卓球の技術指導やトークイベントなどで交流を深めるプロジェクトで、22年4月に福島・喜多方市からスタート。この日、47カ所目の鳥取・米子市でフィナーレを迎えた。

参加した約80人の子どもたちからアツい視線を送られる中、ラケットとマイクを手にデモンストレーションや実技指導を行った石川さん。現役時代に1時間かけて4000回ラリーを続けたエピソードを添えながら「安定して打つ」ことの大切さを伝えた。フォアとバックハンドのフォーム、手首や腕の振り方、同じ歩幅で素早くステップを踏む動きなど約3時間、笑顔とともにアドバイスを送り続けた。

ツアー最終回となったこの日は、12年ロンドン五輪でダブルスを組み、団体史上初の銀メダルを獲得した平野早矢香さん(40)もスペシャルゲストで参加。閉会式のサプライズで、47本のバラとカスミソウの花束を贈られた。全国各地から祝福の映像メッセージも寄せられ、「子どもたちの笑顔に出会えるのが楽しみでした。長きに渡って卓球を続けてよかった。走り切れて本当にうれしい」と涙した。26年冬季ミラノ・コルティナ五輪では民放局のキャスターを務める石川さん。「たくさんの方に五輪の魅力をお伝えしたい」と新たな目標への思いとともに、ツアーを締めくくった。