<2025ペナント:楽天編> パ4位 67勝74敗2分プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る「データで見る2…

<2025ペナント:楽天編> パ4位 67勝74敗2分

プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る「データで見る2025ペナント」がスタート。プロ野球を球団別に連載、続いて日本人大リーガーの計13回。第5回は楽天。

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楽天村林一輝内野手(28)が144安打で最多安打のタイトルを獲得した。8月7日から1位を守り続け、清宮幸(日本ハム)に1本差で逃げ切った。村林は試合の後半でよく打った。6回以降の成績が218打数73安打の打率3割3分5厘。パ・リーグで6回以降の安打数は清宮幸と中島(楽天)の58本に15本差をつけた1位で、セ・リーグでも6回以降に70本以上はいない。前半5回までの安打数はリーグ12位だから、6回以降の猛打が初タイトルにつながった。

安打の内訳は単打127本、二塁打14本、三塁打0本、本塁打3本で、長打が17本しかない。全安打に占める長打の割合は11・8%だった。93年和田(阪神)と22年岡林(中日)が本塁打0で最多安打を獲得したが、2人は二塁打が20本以上ある。2リーグ制後、最多安打選手の長打数を調べると、51年木塚(南海)の23本を抜いて村林が最少となり、長打が20本未満の安打王は初めてだ。

長打の方向は左翼15本、中堅0本、右翼2本。左翼へ引っ張った長打は昨年の13本から増えているが、中堅、右翼へは過去2年の9本から減った。中堅から右翼へ打った安打は71本のうち97%の69本が単打と、右方向は軽打に徹していた。

9月12日まで打率3割をキープも、最終打率は2割8分1厘へダウン。2リーグ制後の最多安打選手では55年バルボン(阪急)の2割8分に次いで2番目に打率が低く、安打数も51年木塚の130本、70年王(巨人)の138本に次いで少なかった。来季は150安打以上打って打率3割を目標にしたい。【伊藤友一】