<フィギュアスケート:全日本選手権>◇19日◇東京・代々木第一体育館◇女子ショートプログラム(SP)中井亜美(17=TO…

<フィギュアスケート:全日本選手権>◇19日◇東京・代々木第一体育館◇女子ショートプログラム(SP)

中井亜美(17=TOKIOインカラミ)が、その場で跳びはねた。「(GPシリーズの)フランス大会が、すごく良かったのでその流れでいこうと思った」。国際スケート連盟非公認ながら、自己ベストに0・50点肉薄する、77・50点で3位発進。満面の笑み。来年2月のミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)の最終選考を兼ねる大一番で、らしさを発する会心の演技だった。

好敵手の躍動を、力に変えた。ジュニア時代から世代のトップで競い合ってきた同い年の島田麻央が、直前の滑走で驚異の79点台をマーク。普通なら尻込みしそうな場面だが、同じくトリプルアクセル(3回転半)を武器にするライバルの奮闘に1つギアが上がった。

リンクサイドの中庭コーチに、「麻央ちゃんが頑張ってるから、自分も頑張ります!」と自ら声をかけて出陣。冒頭の大技は「緊張をはねのける練習を積んできた」と、島田を上回る2・06点の出来栄え点を記録した。この日のSP前には、衣装を締めてあげたという仲良し。日本最高峰の舞台での上位争いに、「お互いに最高の演技をして勝負をしたい」と21日のフリーを見据えた。

強心臓の持ち主だ。GPシリーズデビュー戦だった第1戦フランス大会で、前世界王者の坂本花織らを抑えて優勝。第3戦スケートカナダでも3位と連続で表彰台に上った。GPファイナルでも日本勢最高の2位に入り、五輪代表争いで大きくリード。今大会で優勝すれば即内定と、重圧のかかる場面だが「絶対に乗り越えられる」と言い切った。17歳らしからぬ負けん気の強さを発揮。首位の坂本までは1・93点と迫る。五輪代表どころか頂点も見えてきた。【勝部晃多】