<フィギュアスケート:全日本選手権>◇19日◇東京・代々木第一体育館◇女子ショートプログラム(SP)今季限りの現役引退を…

<フィギュアスケート:全日本選手権>◇19日◇東京・代々木第一体育館◇女子ショートプログラム(SP)

今季限りの現役引退を表明した三原舞依(26=シスメックス)が、ラストとなる11度目の全日本選手権を滑り出した。3番滑走でSP62・77点を記録。胸に手をあて「皆さまに出会うことができて『本当に幸せ者だな』と思います」と四方八方からの声援を喜んだ。

前日18日に去就を明かし、海外スケーターなど国内外からねぎらいの言葉を受けた。SP「戦場のメリークリスマス」は世界的振付師のデービッド・ウィルソンさんが苦難から立ち上がる三原に授けた作品だ。ジュニアだった高1の冬には1万人に1人の難病「若年性特発性関節炎」を発症し、膝にたまった試験管2本半分の水を抜いた。病院食のチキンやゼリーでささやかにクリスマスを祝いながら、全日本選手権を見た。「もうスケートはできないのかな」。診断を告げられ、最初にそう考えた少女が26歳になっても滑っている。この日、演技後半のルッツ-トーループの連続3回転ジャンプは3回転-2回転。悔しさも持ちながらも「感謝が少しでも伝わっていたらうれしい」と普段以上に体を大きく表現した。

21日のフリーが全日本最後の演技となる。「この瞬間、皆さまの前で滑るのを何度もイメージしてきました」。かけがえのない時を楽しみ尽くす。【松本航】