<プロボクシング:フェニックスバトル147大会>◇18日◇東京・後楽園ホール優勝賞金1000万円のフェニックストーナメン…

<プロボクシング:フェニックスバトル147大会>◇18日◇東京・後楽園ホール

優勝賞金1000万円のフェニックストーナメント、アジアヘビー級チャレンジカップ決勝が行われ、帝京高校サッカー部出身の大沼ケン(21=角海老宝石)が優勝を逃した。マハンハイリー・ヌールタイ(24=中国)と同級4回戦で激突し、1-2の判定負け。体重113キロの対戦相手に対し、96・4キロの大沼は足を使ってジャブから組み立てたものの、接近戦に対応しきれずに僅差で敗れた。

大沼は「セコンドの指示を全然出せず、練習してきた引き出しを出せずに完敗です。自分の実力が不足していた」と両肩を落とした。もちろん現役は続けるつもりで「自分が弱いので死ぬほど鍛えます」と再起を誓った。

ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ大沼は、小学1年からサッカーを開始し、身長193センチの大型FWとして活動したが、帝京高では2度、右ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂してリハビリ生活が中心だった。サッカーを引退し工学院大進学後、友人に誘われてボクシングを開始。競技歴は1年半ほどだが、元日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック同級王者藤本京太郎(39=角海老宝石)の指導を受け、スパーリング相手も務めてもらって急成長した。

さらに昨年10月から元K-1ワールドMAX王者魔裟斗や元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志らのフィジカル面を支えた土居進トレーナーのもとで筋力トレーニングを継続。技術的にも肉体的にレベルアップして挑んだトーナメント決勝だったが、あと一歩届かなかった。