都内で著書の出版記念トークショー開催 レッドソックスの吉田正尚外野手が18日、都内で行われた出版記念トークショーに参加。…

都内で著書の出版記念トークショー開催

 レッドソックスの吉田正尚外野手が18日、都内で行われた出版記念トークショーに参加。来年3月に迫るワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について「(侍ジャパンの)一員に加われるように」と意欲を見せた。

 報道陣を前に、慎重に言葉を選びながら「まだ何も決まっていないのですが、日の丸を背負って戦うことは、なかなか経験できない素晴らしいこと。またその一員に加われるように、大会(への出場)のある無しは別として、来シーズンへ向けて準備することに変わりはありません」と言及した。

 球団の意向も影響する出場可否の決定時期については「(侍ジャパンの)井端(弘和)監督にはキャンプの時に会いましたし、それ以降もコミュニケーションを取っています。あとはタイミングではないでしょうか」とコメント。レッドソックスとも「日本に帰る前にGMと話しましたし、今も(昨秋に手術した)肩の状態を含めて密に話しています」と明かした。メジャー3年目の今季は、昨秋に右肩を手術した影響で出遅れ、55試合出場、打率.266、4本塁打26打点だった。

 吉田は2023年3月の前回WBCに初出場し、準決勝のメキシコ戦で起死回生の同点3ランを放つなど、日本の3大会ぶり3度目の優勝に貢献した。2023年の春と言えば、吉田にとってメジャー移籍1年目のキャンプ、オープン戦と被る時期で、普通はチームへのアピールや激変する環境に慣れることを優先し、WBC出場には二の足を踏むものだ。それでも吉田は敢然と日の丸を背負った。

 この前例は今オフ、ポスティングシステムでメジャー挑戦を目指す村上宗隆内野手、岡本和真内野手らの考えに影響を与える可能性もある。吉田は「確かにキツかったのはキツかったですが、それ以上に得られるものが大きいと思います。シーズンはシーズン、WBCはWBCで、別物という考え方でいいんじゃないでしょうか」と語った。

 この日は、吉田が2023年オフにカンボジアを訪れた際の3日間を、ノンフィクションライターの長谷川晶一氏との共著で描いた「決断 カンボジア72時間」(主婦の友社)の出版記念トークショーが開かれた。吉田はプロ3年目からカンボジア、フィリピン、バングラデシュの子どもたちを支援するチャリティ活動を行っている。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)