高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたく…
高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
明治神宮大会でわずか一振りで話題をさらった男がいた。花巻東(岩手)の4番・古城 大翔内野手(2年)。父は元巨人の選手という「サラブレット」は1年から注目され続けてきたが、この秋の1発でさらなる進化を見せつけた。
初戦の崇徳(広島)戦。6回に左中間へのどでかいソロを放って先制点をもたらした。外角高めのやや甘めの球だったとはいえ、思い切り引っ張った打球は深く守っていた外野手のはるか頭上を越えてスタンドで弾んだ。打った瞬間、それと分かる打球。それ以上に、スイングの強さ、豪快さに圧倒された。
手にしていたのは木製バットであることを、まず認識しておかなければいけない。飛ばない新基準バットどころか、木製バットでその打球を生んだ。その源は、球を引き付けることが出来る打撃技術とパワーだろう。古城はスイングしたのちに、後ろにひっくり返りそうになるくらい、右足体重でスイングをした。球を打ちに行くことなく、自分のポイントまでひきつけてスイングすることができる。スイングスピードに自信がなければできないことだ。
1年時に比べて軸がぶれないようになっているのは、この当たりの工夫だろう。外角低めの、いわゆる「くさい球」にくらいついてファウルできていたのも、球を打ちにいかない姿勢があるからだ。もちろん、相手投手も内角を攻めていたが、古城はこの球にもバットをしならせるように手もとに呼び込んで、肘をたたむように対応していた。古城はどのコースに来ても、自分のタイミングで球をとらえることができるようになっている。
東北大会、明治神宮大会で、打率を残すことができなかった。それもひとつの課題としてセンバツまで取り組んでいるだろうが、打率を残すことが古城の魅力ではない。やはり怪力を発揮しての豪快な本塁打を見たい。センバツではさらなる進化を遂げた古城を見ることができるだろう。