日本高野連は5日、大阪市内で本年度の第5回理事会を開いた。酷暑対策として本格的な議論を進めてきた「7イニング制」について…
日本高野連は5日、大阪市内で本年度の第5回理事会を開いた。
酷暑対策として本格的な議論を進めてきた「7イニング制」について、日本高野連の井本亘事務局長は会見で「是非について継続して議論していく」と話した上で、懸念点についても言及した。
検討会議では「広く意見をいろいろなところからもらう必要がある」と、加盟校などにアンケートを実施。各都道府県連盟にも直接話を聞く機会を数回、設けた。
一番の懸念点としてあがったのは「選手の出場機会が減少すること」だった。26年春(都道府県春季大会とセンバツ大会)からのDH制導入がすでに決定しているが、まだ問題点は多いとする。他にも「競技力レベルの低下、人気の低下、国際化への対応などが懸念点として挙げられています」と、井本事務局長は話した。
7回制の採用にあたっては、関係各所の理解と協力が必要なため、採用の条件が整った段階で理事会へあげ、審議となる。「現時点ではまだその段階に至っていない」と話すにとどめた。
◆国スポでの7イニング制導入 滋賀県で今秋に開催された国民スポーツ大会(国スポ)では国内の高校野球の公式戦で初めて7イニング制が実施された。選手の健康への配慮や日程のスムーズな消化が目的。従来の9イニング制と比べて試合時間が短縮され、90分台で終わる試合が続出。選手たちは口をそろえて疲労の少なさを実感していた。