今週の土曜日は、中山競馬場でステイヤーズステークス(GII・芝3600m)が行われます。 長距離戦は牡馬やセン馬が活…
今週の土曜日は、中山競馬場でステイヤーズステークス(GII・芝3600m)が行われます。
長距離戦は牡馬やセン馬が活躍し、牝馬は苦戦するというイメージがあります。実際、20年以降の3000m以上の重賞(計29レース)では牡馬、セン馬が【29-27-24-328】で牝馬が【0-2-5-26】となっていて、牡馬やセン馬がすべて勝利しています。
これはスタミナ面が牡馬やセン馬の方が牝馬よりもはるかに優れているからと言えるかもしれません。長距離GIの代表格である天皇賞(春)でも1953年のレダ以来、牝馬の勝利はありません。
レダという馬は菊花賞でも4着と掲示板に載っていたほどで、すでに長距離で実績を残していた牝馬。スタミナが問われる条件に出走してくる牝馬については、3000mを超える距離で実績を残せているかが重要と言えるかもしれません。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走6着以下の牝馬
[0-0-0-8]複勝率0%
該当馬:ヴェルミセル、ホーエリート、ワイズゴールド
※特に言及のない限り、データは過去10年のステイヤーズS(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるホーエリートが該当しました。
牝馬が長距離戦で苦戦しているのは先に書いた通りですが、ステイヤーズSでもその傾向に変わりはありません。過去10年のステイヤーズSで馬券に絡んだ牝馬はすべて前走で掲示板に載っていた馬。6着以下に敗れている牝馬には好走例がありませんでした。
前走が6着以下だった牝馬は敗戦直後で勢いを失っている可能性があります。加えて、ステイヤーズSはスタミナが問われる3600mにもなりますので、勢いや適性で見劣る牝馬が苦戦するのは致し方ないのかもしれません。
該当馬に挙げたホーエリートの前走はアルゼンチン共和国杯に出走し6着に敗れています。前走と同条件だった今年6月の目黒記念では2番手追走から2着と結果を残していた本馬ですが、この時は先行、内有利の馬場だったことが好走要因。牡馬相手の重賞では条件に恵まれないと通用しないのかもしれません。
ホーエリートはこれまでに出走したレースで、最も長い距離は2500m。3000mを超える長距離は今回が初めてで適性は未知数。今までとは比べ物にならないほどのスタミナが必要な条件になりますし、人気を裏切るケースがあっても何ら不思議はありません。
配当妙味を考えると積極的に買うほどの馬ではないように思えますし、牝馬が劣勢という過去の傾向からも割り引いて考えるのが得策なのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。