2025年高校野球の主な公式戦が終了した。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返…

2025年高校野球の主な公式戦が終了した。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返ってみたい。

 宮城県では、仙台育英が春夏秋すべて優勝を収め、部類の強さを見せつけた。140キロ超の速球を持つ分厚い投手陣と、プロも注目する複数のスラッガーをそろえた。春は東北大会も制し「タレント軍団」として、全国でも屈指のチームを作り上げた。

 左腕エースの吉川 陽大投手(3年)をはじめ、145キロ左腕・井須 大史投手(2年)などが存在感を見せ、4番の川尻 結大捕手(3年)、プロ注目スラッガー・高田 庵冬内野手(3年)などの打撃陣は、相手にとっては脅威だった。夏甲子園では高田が本塁打を放って実力をアピールした。

 しかし、上級生のパワーだけ光るのが仙台育英ではない。1年生の二遊間コンビが甲子園でファンをざわつかせるプレーをみせつけた。2回戦の開星(島根)戦の5回、二塁手の有本 豪琉内野手(1年)がセンターへ抜けようとする打球を逆シングルでキャッチ。動きを止めることなく、そのままグラブバックトスをすると、二塁ベースに入った遊撃手の砂 涼人内野手(1年)へのベスト送球となり、砂もクルっと体を反転させて一塁へ矢のような送球を投げ、併殺を完成させた。甲子園の観客も若武者2人のハイレベルな守備に大歓声で称えた。仙台育英の「魅せる」強さは、この先もずっと続いていきそうだ。

 公立校の奮闘も忘れてはいけない。石巻工は昨年秋、今年春と2季連続で4強入りした。夏は仙台一が4強に入った。秋は名取北が初の4強入りを果たし、部員10人の気仙沼も30年ぶりの4強入りを果たした。プロ野球・楽天右腕の岸 孝之投手の母校でもある名取北は、3位で東北大会初出場。21世紀枠推薦校にもなった。

 仙台育英の牙城を崩すチームは現れるのか。来年の公立校の勢いにも期待したい。