山瀬は強肩も評価されている(C)産経新聞社 野球評論家の佐野慈紀氏が現在の野球界を独自の視点で考察する「シゲキ的球論」。…

山瀬は強肩も評価されている(C)産経新聞社
野球評論家の佐野慈紀氏が現在の野球界を独自の視点で考察する「シゲキ的球論」。今回は契約更改の保留が注目された巨人の高卒6年目捕手・山瀬慎之助にスポットを当てる。
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今季はファームで100試合に出場、打率3割超えと結果を残しながら、FAで甲斐拓也が加入など1軍捕手陣のぶ厚い壁に阻まれ、なかなか出場機会に恵まれず。1軍出場は1試合のみにとどまった。
11月17日に行われた1度目の契約更改交渉で「保留」。27日に2度目の交渉に臨み、決着した。高卒6年目シーズン、1度目に保留した背景にはなかなか1軍に定着できず、もどかしさもあるようだ。
チームの捕手陣容は今季チームトップの78試合でマスクをかぶった岸田行倫やFA組の甲斐、ほかにもWBCにも出場経験を持つ大城卓三に加え、ベテランの小林誠司と層が厚い。今季、甲斐がケガで登録抹消された際にも山瀬の出番はなかった。
山瀬の今オフの契約更改の保留に関して佐野氏は「僕も調停寸前までいった選手ですからね!」と苦笑しながらも、「自分の気持ちを伝えるということは、特にフロントには更改の場でしか言えないですからね。自分の意見を示す人というのは、合点が行かないと前に進めないんですよね」と理解を示す。
そんな中で「ただ1つだけ厳しいことを言わせてもらえれば」と前置きした上で「1年間フルで1軍にいたこともない選手。まずは自分のやることをやって、結果を出して、もう好きなことを言うぐらいになったほうがいいよ、という風に思います」と球界OBからの目線でカツを入れることも忘れなかった。山瀬の1軍出場は通算で16試合。経験を積むことが必要な捕手ポジションにおいては、まだまだ研鑽も必要となる。
プロの世界は厳しい。個人事業主として1年、1年の結果が求められる中、あせりも分かるが、まずはしっかりと地盤を固めることを求めたのだ。
山瀬といえば、松井秀喜氏も輩出した名門、石川・星稜高校出身。高校時代は奥川恭伸(ヤクルト)とのバッテリーでも知られ、未来が楽しみなプロスペクトの1人でもある。
今回思い切って声を上げたことでどういう結果に繋がっていくのか。自覚を持って取り組む来シーズンのパフォーマンスにも注目が集まりそうだ。
【さの・しげき】
1968年4月30日生まれ。愛媛県出身。1991年に近鉄バファローズ(当時)に入団。卓越したコントロールを武器に中継ぎ投手の筆頭格として活躍。中継ぎ投手としては初の1億円プレーヤーとなる。近年は糖尿病の影響により右腕を切断。著書「右腕を失った野球人」では様々な思いをつづっている。
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