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11月26日(現地時間25日)、ロサンゼルス・レイカーズは「エミレーツNBAカップ2025」(以下“NBAカップ”)グループラウンドでロサンゼルス・クリッパーズと対戦した。“LA対決”となったこの試合はレイカーズが135-118で勝利し、NBAカップのグループラウンド突破を決めた。
ルカ・ドンチッチはこの試合、約38分間の出場で43得点9リバウンド13アシスト1スティール1ブロックを記録し、チームを勝利に導くパフォーマンスを見せた。試合後のインタビューに応じたドンチッチは、シーズン中に行われるカップ戦について聞かれると「スペインでも同じような経験があるし、楽しんでいる」としつつ、一つの苦言を呈した。
「コートを修正してほしい。お願いだ。とにかく滑りやすいんだ。危ないよ」
NBAカップでは第一回大会(当時の呼称は“インシーズン・トーナメント”)から、センターサークルやゴール下にトロフィーやチームロゴがデザインされ、全面が各チームのカラーで展開された特別仕様のコートが用意されている。コートのデザインを楽しみの一つに取り入れている一方で、選手の安全にはリスクが生まれているようだ。
インタビューの中で、試合前にもコートの滑りやすさに懸念を示したドンチッチは清掃を依頼していたことも明らかになった。全面に施された塗装や、チームロゴとトロフィーのデカール(転写の装飾)など要因は複数考えられるが、ドンチッチは何が要因かわからないと前置きをした上で、次の通り続けた。
「僕自身、何度も滑った。みんなだって、たくさんの選手が滑っているのを見ていたでしょ。あれは危険だね」
ドンチッチの言う通り、コートの装飾が滑りやすさを招くことは事実のようだ。昨シーズンのNBAファイナルではコート上に装飾がなく、トロフィーのロゴが中継時にCGで合成されていた。このことについて、コミッショナーのアダム・シルバーは当時「NBAファイナルのデカールは、滑りやすいという選手たちからの苦情を受けて10年前から廃止している」と説明した。
シーズンの中だるみを防ぐ目的とも言われているNBAカップは、コートのデザイン性が不足していても視聴数を稼げるファイナルとは違った事情があるのかも知れない。一方で、リーグは選手の要望やケガのリスクを無視するわけにもいかないだろう。今回のドンチッチのコメントを受けて、リーグの次なる一手に注目したい。