今年のドラフトでオリックスから3位指名を受けた最速147キロ左腕・佐藤龍月投手(健大高崎)。佐藤はトミー・ジョン手術から…

今年のドラフトでオリックスから3位指名を受けた最速147キロ左腕・佐藤龍月投手(健大高崎)。佐藤はトミー・ジョン手術からわずか1年で復活した投手である。本人も驚きだったと語るように、奇跡の1年を過ごした佐藤は上位指名の評価を得てプロ入りを実現した。そんな彼のプロでの活躍を予想していきたい。

 佐藤は復帰後、短いイニングながら、平均球速が140キロ台中盤と左腕としては高いレベルにあった。ここぞという場面では145キロ〜147キロの速球で空振りを奪う。

 手術前の投球はスライダー主体だったが、復帰後は直球、縦に落ちるカットボールを軸とする投球に変わった。カットボールは130キロを超え、高確率で空振りを奪える。不調だった甲子園での投球を除くと、佐藤はストライク先行で勝負ができていた。ストレートの威力と縦変化で勝負する現在の投球スタイルのほうがプロ仕様となっている。

 佐藤の実戦デビューは他の高校生投手と比べても、かなり先になりそう。最後の夏も1試合30球〜40球に制限していたように、プロ入り後も制限を設けながらの投球となるだろう。

 最初は三軍で登板を重ねていき、ある程度、長いイニングを投げられるのはシーズンの後半になるのではないか。

 投手の出力向上には定評のあるオリックスなので、順調に過ごしていけば、1年目の後半には常時140キロ台後半・150キロオーバーも期待できるだろう。

 2年目は二軍で戦力として、先発、あるいは中継ぎのポジションをこなして、1年間、投げ抜く体力を見極め、3年目から一軍定着というのが理想だ。

 オリックスには宮城大弥、田嶋大樹、曽谷龍平と左腕3本柱がいるが、3年後、この3人に負けない速球派左腕へ育つ可能性を秘めている。投球フォーム、ピッチングの上手さを見ると、宮城のような投手に育つのではないか。

 オリックスが3位指名をしたのは、必ず将来の主力左腕へ育てたい、という強い意志を感じる。優れた左腕が多く、佐藤を最大限に評価したオリックスに入団できたのは幸運だったといえるだろう。

 数年後、3位指名が正しいものだったと言える活躍を期待したい。