【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆血統で振り返るマイルCS【Pick Up】ジャンタルマン…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆血統で振り返るマイルCS
【Pick Up】ジャンタルマンタル:1着
父パレスマリスは、2024年から日高町のダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスで供用されており、初年度の種付け頭数は262頭、2年目の今年は236頭と、生産者に絶大な人気を博しています。
今回、4つめのGIを制覇したジャンタルマンタルのほかに、シンザン記念を勝ったノーブルロジャー、東海Sで2着となったインユアパレスなど、わが国で出走を果たした7頭中6頭が勝ち上がっています。アメリカ供用時代は平凡な成績でしたが、日本にやってきた産駒は好成績を挙げています。本質的には芝向きの傾向が見て取れるので、ダート競馬が主流のアメリカでは本領を発揮できなかったのかもしれません。
母の父ウィルバーンはバーナーディニの仔。バーナーディニを母方に持つ馬はここ最近のアメリカ競馬で目立っており、フィアースネス(米最優秀2歳牡馬、米G1を4勝)、ソヴリンティ(米二冠)、ジャーナリズム(サンタアニタダービーなど米G1を3勝)、イマーシヴ(米最優秀2歳牝馬)、マックスフィールド(米G1を2勝)といった活躍馬が出ています。
ジャンタルマンタルは魅力的な血統構成なので、いずれ種牡馬となってからも楽しみな存在です。
◆血統で振り返る東京スポーツ杯2歳S
【Pick Up】パントルナイーフ:1着
ダービー卿CTを勝ったパラレルヴィジョンの全弟。母アールブリュットは現役時代に4勝を挙げ、芝1600〜1800mあたりがベストでした。母の父マクフィは優れた血統で構成されており、ブルードメアサイアーとして成功しています。
母方にダンジグを持つキズナ産駒は、ジャスティンミラノ(皐月賞)、バスラットレオン(ゴドルフィンマイル)、ナチュラルライズ(羽田盃、京浜盃)、シックスペンス(中山記念、毎日王冠、スプリングS)、エリキング(神戸新聞杯、京都2歳S)、リラエンブレム(シンザン記念)、ライトバック(桜花賞とオークスで3着)をはじめ多くの活躍馬が出ています。
また、本馬と同じくダンジグとサドラーズウェルズを併せ持つパターンは、バスラットレオン、エリキング、リラエンブレム、ライトバックが出ています。今週土曜日の京都2歳Sに登録のあるバルセシートも同パターンです。ヨーロッパのスタミナ血統がベースとなっているので、大レース向きの底力という点では信頼できます。
パントルナイーフを生産した新冠橋本牧場代表の橋本英之さんは、「幼少期は馬体がちょっと硬めで、正直ダート馬かな、という感じの馬でした」と語っています。父母ともに芝血統ですから、そうした「硬め」の部分が芯となり、強靭なバネを生み出しているのかもしれません。加速ラップを差し切った前走の末脚は見事でしたが、今回も上がり32秒9と鋭く切れました。
父キズナは2年連続リーディングサイアーへ向けて視界良好。今年に入ってJRAの平地重賞は9勝目で、地方競馬のダートグレード競走は4勝しています。