◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 3日目(22日)◇フェニックスCC(宮崎)◇7117yd(パー70)◇…

40歳の塚田よおすけ。逃げ切りを図る

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 3日目(22日)◇フェニックスCC(宮崎)◇7117yd(パー70)◇晴れ(観衆3293人)

ティイングエリアでは一応、キャディに風向きを聞く。「左から…」の声にうなずきながら、塚田よおすけは両サイドにそびえる松の木よりもよっぽど低い、ローフェードを打ち込んでいく。「おい、(風向きなんか)関係ねえだろ!」というツッコミを何度も受けながら、気づけば54ホールを単独首位で終えていた。

トップタイで迎えたムービングデーは「3にこだわった」という。1日3アンダーの3。大会名誉アドバイザーの青木功が決めたカップの位置に「本当に難しいところに切っている。攻めたら恩恵があるし、逃げたら簡単に3パット」と苦労しながら、2mを沈めた出だし1番でバーディ発進した。

パワーとテクニックで

3番(パー3)のボギーにめげることなく、下りスライスの2mを読み切った5番から2連続バーディを奪った。リーダーボードが目に入ろうが、「他人のことは気にせず」、後半17番(パー3)では3mのフックラインを流しこみボギーのピンチをしのぐ。「67」で通算10アンダー、後続に2打差をつけた。

キャリアで手にした1勝は2016年の国内メジャー「日本ツアー選手権」。5月に40歳になった今季は、子どもたちに覚えてもらうために登録名を本名の「陽亮」から「よおすけ」に変えた。フルフィールドの大会が残すところ2試合となったところで、賞金ランキングは70位と低迷。賞金シードのボーダーライン65位(今季は現段階で66位となる見込み)が頭上にある。

丁寧なプレーを続けて9年ぶりの優勝を狙う

重圧でいっぱいのようで、「非常に穏やかな気持ちでゴルフができているのが現状」と語る。「みんなが心配してくれてありがたいんですけど、(心境は)何も変わらないです。その証拠に、今までなら『きょうは絶対にスコアを伸ばさないといけない』と自分にプレッシャーをかけたりしたが、そういうのがまったくなかった」と落ち着いている。

大会主催の住友ゴム工業(ダンロップ)と長らく契約する。「スリクソンブランドが立ち上がった年から僕は契約している。スリクソンとともにやってきた」プライドがある。「良い結果で恩返しできたらと言いたい。でも、それ(結果)ばかりは分からないので、あしたも楽しみながらやればいいかなと思います」。必死の形相で追いかけて来る後輩選手たちを、涼しい顔でかわしたい。(宮崎市/桂川洋一)