サッカー日本代表の年内の活動が終了した。締めくくりとなる11月シリーズの2試合は、来年のワールドカップ本大会に向けて、…
サッカー日本代表の年内の活動が終了した。締めくくりとなる11月シリーズの2試合は、来年のワールドカップ本大会に向けて、何を日本代表にもたらしたのだろうか。サッカージャーナリスト大住良之と後藤健生が、徹底的に語り合った!
■良くなった「2人」、守田英正の復活は?
大住「遠藤航は、リバプールで試合に出られるのが一番良いけど、そういう感じじゃないんだったら、プレミアリーグじゃなくても、コンスタントに試合に出られるところに行ったほうがいい」
後藤「Jリーグでもいいから試合に出たほうがいいよ」
大住「確かにJリーグでもいい。試合に出ないと、このままではきついなという感じ。選考にも入らないかもしれないと思うくらいに心配な状態だった」
後藤「でも万が一そういうことになっても、24歳の佐野海舟がいる」
大住「ボールを奪うということに関しては、今では遠藤にも負けないね」
後藤「この11月シリーズでというより、その前から彼は安定しているよね。どの試合でも期待通りのプレーをしてくれる」
大住「あれで、もう少しフィニッシュに絡めるようになったら、言うことないけどね。彼にはそれだけの力があると思うけど」
後藤「守田英正がまた復活してくるかもしれないし、田中碧も10月よりも良くなっていたよね」
大住「そうだね。精神的に安定したかな」
後藤「ケガから戻って試合にも出るようになって、だいぶ上向いてきた。藤田譲瑠チマも良くなっていたし。もし遠藤がいない状況になっても、そういう選手たちが頑張れば、なんとかなる」
大住「遠藤のことは心配だけど、佐野がいるから、遠藤がいなければどうしようもない、という感じにはならないよね」
後藤「佐野が来年どういうコンディションか分からないけど、たぶん今シーズンさらに経験を積んですごい選手になるんじゃないかな。彼の場合は、出場機会が多くて疲れちゃうんじゃないかと心配になるくらいにフル出場が続いているから」
■雰囲気が「ガラッと変わった」選手交代
――他にも、良い意味でも悪い意味でも目を引いた選手はいますか。
大住「やっぱり久保建英だよね」
後藤「良い意味で目を引くのは久保と上田綺世だね」
大住「ボリビア戦でも上田がピッチに立っただけで、試合の雰囲気が変わったもんね」
後藤「3人同時交代だったけど、あれだけ雰囲気がガラッと変わるというのは、滅多にないことだよね」
大住「そうだね。町野修斗も活きたよね」
後藤「そうそう。中村敬斗が左に張っていないで、バイタルエリアをあちらこちらに行ってかき回したし、あの3人が入ってすっかり変わった」
大住「これまでは南野拓実は大丈夫かなと思っていたんだけど、ボリビア戦では攻撃のリーダーになっていたよね」
後藤「彼はゲームの流れを見ながらポジションを変えられるんだよね」
大住「ワールドカップではどうかなという気持ちもあるけど、ああやってチームのために動いてくれる選手は非常に貴重。たとえば、南野と鎌田大地を交互に使うとか、南野を先発させて鎌田を交代出場させて勝負するというのもありかなと思った」
後藤「僕は良くなったと思っていたのに、前回シリーズから大住さんの南野への評価が低いから心配していたけど、ようやく認めていただけたね。鎌田大地も良くなってきたよ」
大住「ボリビア戦で皆が良くない時間帯でも、南野は非常に良かった。それにはすごく関心したね。鎌田は最初のシュートは見事だったけど、その後は流しているような感じがしたな」
後藤「彼はそう見られがちなだけですよ」
■決めたかった「ボリビア戦」2つの絶好機
大住「さっきも名前が出たけど、久保と上田は本大会まで本当にケガしないでね、と思うレベルだよね。あと堂安律。違いをつくるよね。右サイドに堂安がいるのは非常に大きいと思うね」
後藤「やはりクラブで活躍している選手は皆すごいよね」
大住「そうだね。特に上田がこの1年で大きく伸びたことは、日本代表にとって大きなプラスだよね」
後藤「点を取ることもそうだけど、DFを背負って持ちこたえるのも、ますます強くなったもんね」
大住「自信を持っているし、安定しているよね。小川航基はボールに触るものの、そのボールがどこに行くのか分からないところが、まだある。上田の場合は確実に味方につなぐし、次の動きもして、ボールを受けてまた味方を使うこともできるから素晴らしいよ」
後藤「小川もボリビア戦であったチャンスを2つ決めていればねえ」
大住「特に、ヘディングは惜しかった」
後藤「前半23分だね。あれは相手GKがうまかった。倒れながら触っていた」
大住「距離から考えて、上を狙うと読んだんだろうね。さすが南米のGKだよ。そうなるとやはり、日本は全員良かったという印象になりそうだね」