男女ツアー会場には選手をサポートするクラブメーカーのほかにも、ゴルフのプレーに関わるギアをサポートするメーカーも現場に…
男女ツアー会場には選手をサポートするクラブメーカーのほかにも、ゴルフのプレーに関わるギアをサポートするメーカーも現場に入る。そのグッズのジャンルは多岐にわたり、例えば練習器具などの実用的なものや、距離測定器、スパイクの鋲、ティペグ、ボールマーカー、ベルト、靴下などもあり、さらにキャップ用の洗濯ネット(これ、意外と便利)までも選手に提供しているのを現場で見かけたこともあるほどだ。
今回紹介するのは、その中でも気になるグッズ、シューズのインソールだ。靴の中なので、普段トーナメント中継では全く映らずに目立つことはない。しかし、ゴルフほど足を使うスポーツはなく、選手によってはクラブと同じぐらい大事なものとして捉えている人もいるほど。力強くスイングするために足を蹴り、傾斜地で足を踏ん張り、さらに最低でも連日6km近くコースを歩く。スイングを支えるだけでなく、疲労軽減もアシストし、縁の下の力持ちとして選手のサポートに大いに貢献しているのだ。
では、選手は具体的にどのような効果を感じているのか。調査をすると、男女ツアーにはBANE(バネ)やSIDAS(シダス)などさまざまなインソールメーカーが入っていた。その中でも男女ツアーに70人近い使用選手がおり、ツアーに足しげく(インソールだけにね)通うメーカーBANEの担当者にインソール事情を聞いてみた。
「インソールは足元の基礎工事だとイメージしてもらえると分かりやすいかもしれません。基礎工事がない家はどこかに負担がかかって、ひずみが生まれます。人間の場合も同じで、基礎が無くても柔軟に対応してしまうので、気づいたら故障までいっちゃう。ひざや股関節を痛める原因も足裏からくるケースが多いのです」と足の模型を使って説明してくれた。「インソールで基礎が固まると、足裏が使え、それによって足首が使えるようになり、ひざが安定する。さらに股関節も使いやすくなって、腹筋も使えるようになる。全ては下から上に連動していきます」
では、実際に同メーカーのインソールを使用している選手たちにその効果をヒアリングしてみよう。「もうかれこれ4年ぐらい履いている」と話すのは、今季国内1勝を挙げ、欧州ツアーでも活躍しているショーン・ノリス(南アフリカ)。「土踏まずの辺りが安定するので、コースで本当にラク。スイングを何回しても疲れないです」とハマっている。
さらに、「5年弱、履いています」と言うのは市原弘大だ。「土踏まずのアーチを作ってくれて、歩いていても疲れにくい」と歩行時の効果を最も実感しているという。「いろいろインソールは試したんですが、今のは過剰にサポートしてこないのがいい。どっかに偏りがあるのが多くて、過剰なモノはスイング中、邪魔になってしまいます。また、フワフワしたものだとスイング中に足が動いちゃう。ほどよく硬さがあって、全体的にちょっとずつバランスがいいんです」と、複数メーカーの試し履きを重ねて決めたようだ。
また「プロになってからずっと使っています」と話すのは女子プロゴルファーの森田遥。「球を打つときや傾斜を感じたいときに意識しています」とスイング面での効果を重視。「傾斜地もそうですが、グリーン上でもインソールがあるほうが傾斜を感じやすい。ですから、できるだけフラットなモノを選んだほうがバランス取れるんです。入れたほうが絶対にパフォーマンスが上がりますよ」
たかがインソール、されどインソール。プロは軒並み足元の隠れたギアを高く評価していた。「本来歩行をしていたら足は勝手に運ばれるもの。インソールはそこを手助けします。自ら足を運ばなければいけないのか、自然と運ばれる足にするのか、その差は大違いです」(前出担当者)。
私もいったん、自分の足元を見直してみようかな。スライスが出るのはインソールが合ってないせいかもしれないから。(編集部/服部謙二郎)