果敢に本塁へと突っ込んでアウトとなったカイナー=ファレファ(C)Getty Images まさに紙一重のプレーだった。 …

果敢に本塁へと突っ込んでアウトとなったカイナー=ファレファ(C)Getty Images
まさに紙一重のプレーだった。
現地11月1日に行われたワールドシリーズ第7戦は、敵地に乗り込んだドジャースがブルージェイズに5-4と勝利。11回表にドジャースのウィル・スミスが値千金のソロ本塁打を放って勝ち越したディフェンディングチャンピオンは、9回途中から送り出した山本由伸の快投で逃げ切り、2年連続での世界一に輝いた。
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9回表一死無塁でミゲル・ロハスのソロ本塁打で同点に追いつかれたブルージェイズ。32年ぶりのワールドシリーズ制覇まであと2死と迫ったところからの“悪夢”に、本拠地ロジャーズ・センターは不気味なほどの静寂に包まれた。
指揮官のジョン・シュナイダー監督が「彼らを完膚なきまでに叩きのめすチャンスがあった」と振り返ったように、ブルージェイズには同点とされた直後にも好機はあった。
とりわけ9回裏に迎えた1死満塁の場面は、サヨナラ勝利というドラマを生み出せた局面だった。しかし、ここで打席に立ったドールトン・バーショがニゴロに倒れると、三塁走者のアイザイア・カイナー=ファレファは勇猛果敢に本塁を狙ったが、打球を好捕した二塁手ロハスの送球がわずかに速く、フォースアウトとなった。
直後のアーニー・クレメントの放った打球も中堅手アンディ・パヘスの好守備に阻まれたブルージェイズ。ポストシーズンでの快進撃をけん引してきた強力打線にとっても1点が遠かった。
試合後、批判のやり玉となったのは、本塁で憤死したカイナー=ファレファだ。フォースアウトとなる直前、30歳のマルチ野手が取っていたリードは極端に短く、その差がセーフとなれなかった原因だと指摘された。
もっとも、当人にはリードを短く保っていた明確な理由があった。「彼はブルージェイズの敗戦の責任を負わされたり、『両足をへし折ってやる』と脅されたりした」と伝えたカナダのスポーツ専門局『Sportsnet』のベン・ニコルソン=スミス記者の取材でカイナー=ファレファは、「コーチが『ベースの近くにいろ』と言ったんだ。あの場面で強いライナーが飛んだとしてダブルプレーになるのを避けたいから」と釈明した。
「彼(バーショ)の打つ打球は本当に強い。三塁手のマンシーはベースのすぐ傍にいたし、捕手からの牽制も警戒しなきゃいけない場面だった。とにかくダブれない。だから『小さいリードを取れ』と言われて、自分はその通りにしたんだ。もちろんタフな展開だった。でも、相手がプレーを完璧にやり遂げたんだよ。あの位置でやれる一番いい選択を取ったつもりだったけど、上手く行かなかった」
重要な局面でチーム戦術に沿ってプレーを遂行したカイナー=ファレファ。そんな名手の奮闘に誹謗中傷の言葉を浴びせるのは言語道断ではないだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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