イタリア・ミラノで開催中の「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」で、決勝トーナメント進出の切符を最初に手にした選手が決まった。その選手はチョン・ヒョン(韓国)で、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)を、4-0、4-1、4-3 (1) で…

イタリア・ミラノで開催中の「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」で、決勝トーナメント進出の切符を最初に手にした選手が決まった。その選手はチョン・ヒョン(韓国)で、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)を、4-0、4-1、4-3 (1) で破り、歴史に名を刻み込んだ。ATPがヒョンの勝利について報じており、解説する。

出場選手8人全員にとっても初の参加となる今大会で、ヒョンは初戦でデニス・シャポバロフ(カナダ)に勝利。次の試合に勝てば準決勝への進出を決められる戦いだった。

一方のルブレフも、初戦のジャンルイジ・クウィンツィ(イタリア)戦では、1-4、4-0、4-3(3)、0-4、4-3(3) で勝利しており、1勝同士のぶつかるカードで、もともと激しい試合になりそうだった。

両選手の対戦は今年、初めてではなく、8月の「ウィンストンセーラム・オープン」に続く2戦目。前回は5-7、6-1、6-1でヒョンが勝っており、「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」とルールは違うものの、連勝した格好だ。

ヒョンは今回の試合を振り返って「スコアを見ると簡単そうだけど、コート上では簡単じゃなかった。1ポイント1ポイントが戦いだった」と話すなど、厳しい一戦だったことを強調した。

ただ、ルブレフにいいところがなかったわけではなさそうだ。ATPによれば、68分間の試合でたった14回しか自らのミスはなかったという。ルブレフがラリーで優位を保っていても、ヒョンがなかなかポイントを譲らず、勝ちきる結果となった形だ。

その結果、ヒョンは決勝トーナメントへの進出を一番乗りで決め、「最初」の「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」の準決勝へ進出した選手となった。

ヒョンは9日、ワイルドカードで参戦しているクウィンツィと対戦する予定で、勝てばグループAの首位を手に入れられる。

一方で、ルブレフも、準決勝への進出争いからまだ脱落したわけではなく、9日のシャポバロフとの対戦で勝利すればまだ、決勝トーナメントへ進出できる可能性もある。予選の最終日の試合は、さらに激しいものになりそうだ。(テニスデイリー編集部)

※チョン・ヒョンは機敏なフットワークを生かしてアンドレイ・ルブレフに簡単にポイントを渡さず、粘り勝ちに持ち込んだ

(Photo by Emilio Andreoli/Getty Images)