今週末日曜、東京競馬場で秋古馬三冠の初戦を飾る天皇賞(秋)(3歳上・GI・芝2000m)が行われる。宝塚記念覇者メイ…

 今週末日曜、東京競馬場で秋古馬三冠の初戦を飾る天皇賞(秋)(3歳上・GI・芝2000m)が行われる。宝塚記念覇者メイショウタバル、GI・2勝を挙げるタスティエーラ、今年の皐月賞馬ミュージアムマイルなどがエントリー。同レースは毎年、豪華メンバーが集う一戦として知られるが、もっとも多くのGI馬が出走したのはどの年なのか。グレード制導入以降の全41回を調べてみた。

■1位 10頭 2019年
アーモンドアイ、ダノンプレミアム、アエロリット、ワグネリアン、サートゥルナーリア、スワーヴリチャード、ケイアイノーテック、マカヒキ、アルアイン、ウインブライト

 三冠牝馬をはじめ、ダービー馬2頭、香港G1馬など幅広い世代、カテゴリーから有力馬が揃った。そんな強豪揃いの一戦であっても、アーモンドアイにとっては相手にならず。道中は5、6番手の内ラチ沿いから運ぶと、直線は手ごたえ楽に抜け出して3馬身差の圧勝劇。前走の安田記念では出遅れと不利があり3着に敗れていたが、秋初戦で国内最強を改めて知らしめた。

■2位タイ 8頭 2017年
キタサンブラック、サトノクラウン、マカヒキ、ソウルスターリング、ワンアンドオンリー、サトノアラジン、リアルスティール、ネオリアリズム

 台風22号が接近し、降り続いた強い雨により、馬場状態は不良まで悪化。勝ち時計の2分8秒3は、天皇賞(秋)が芝2000mに短縮されて以降、もっとも遅いタイムになった。タフな戦いを勝利したのはキタサンブラック。スタートで出遅れて後方からの競馬となったが、道中で徐々に位置取りを上げていくと、最後はサトノクラウンとの叩き合いをクビ差制した。

■2位タイ 8頭 2009年
アサクサキングス、マツリダゴッホ、キャプテントゥーレ、エイシンデピュティ、ドリームジャーニー、オウケンブルースリ、ウオッカ、スクリーンヒーロー

 1番人気にはウオッカが推され、以下は重賞2勝のシンゲン、前年の菊花賞馬オウケンブルースリと続いた。だが、勝利したのはGI未勝利だったカンパニー。内ラチ沿いの9番手あたりで脚を溜めると、直線で馬群をさばいて鋭く抜け出した。これまでの善戦止まりは何だったのか、とさえ思わせる1.3/4馬身の快勝。8歳馬によるJRA平地GI勝利は史上初の出来事だった。

■2位タイ 8頭 2005年
アドマイヤグルーヴ、テレグノシス、スズカマンボ、タップダンスシチー、スイープトウショウ、アサクサデンエン、ダンスインザムード、ゼンノロブロイ

 戦前に中心と目されていたのはゼンノロブロイ。前年の秋古馬三冠馬にして、05年も宝塚記念3着、英インターナショナルSで2着と安定感を見せていた。スローの流れで決め手比べとなったレースは、ゴール前でゼンノロブロイが先頭に立とうとした瞬間、伏兵のヘヴンリーロマンスが鋭く差し切った。14→1→13番人気での決着となり、3連単は122万超の大波乱となった。