ドラフト会議でヤクルトから単独1位指名を受けた法政大・松下歩叶内野手(桐蔭学園)。東京六大学通算74試合で、259打数7…

ドラフト会議でヤクルトから単独1位指名を受けた法政大・松下歩叶内野手(桐蔭学園)。東京六大学通算74試合で、259打数76安打、通算打率.296、14本塁打を記録した。3年秋から三季連続で打率3割以上を残し、しっかりとアピールに成功。見事ドラ1プレイヤーとなった。

 ヤクルトにとって大学生野手をドラフト1位に選んだのは、競合で外した15年の高山俊(明治大-阪神)以来、10年ぶりとなる。大学生野手を単独で獲得したのは05年、1位に相当する希望枠で指名した武内晋一(早稲田大)以来となっている。

 野手の有望株が少ないヤクルトにとって松下は1年目から活躍が期待される。どんな活躍ができるか予想してみたい。

 まず松下には引っ張り傾向が強いプルヒッターの一面がある。

 4年秋の18安打中16安打がレフトからセンター方向への安打だった。4年春も17安打を打っているが、右方向への安打は内野安打を含め2本しかない。

 実際、大学日本代表選考合宿の練習を見ていても、引っ張り傾向が強い打者という印象を受けた。バットを立てて構え、スイングの軌道もコンパクトで、自分の体に近いゾーンを得意としている。狙って引っ張っているのではなく、ベストスイングをした結果がボールを巻き込んで打つ形になり、レフト方向への打球が多くなるのだ。

 かといって右打ちができないというわけではなく、外角球に対し、しっかりと合わせて右方向に打ち返すこともできる。

 打撃スタイルはヤクルトの大スター・山田哲人内野手(履正社)を彷彿とさせるものがあり、松下も同じようなアプローチで育てるべきだろう。松下が良いのはファーストストライクから積極的に振れる姿勢があること。ヤマを張って打つ選手もいるが、壁に当たるまでは積極的にファーストストライクからバットを振って、投手に恐怖感を与える打者になっていきたい。

 元々遊撃、二塁をやっていたこともあり、三塁守備には俊敏性があり、打球反応も良い。どっしり体型の三塁手と比べてもスピードがあり、肩の強さもある。捕球技術など鍛える部分はたくさんあると思うが、それでも、瞬発力が優れた選手なので、数年でモノになりそうだ。

 近年のヤクルト指名選手でも、これほどのスケール感と実戦力を兼ね備えた野手が入るのも久しぶりではないか。球団は1年目から積極的に使うだろう。

 1年目は50試合〜100試合出場、150打席〜300打席、打率2割台、5本塁打、30打点と予想する。それでも2年目以降からプロの水に慣れて、規定打席到達、二桁本塁打を狙えるポテンシャルの高さはある。

 積極的な打撃スタイルを失わず、ヤクルトのスター選手へ成長できるか注目だ。