<令和7年度秋季東海地区高等学校野球大会:三重10―2聖隷クリストファー(7回コールドゲーム)>◇25日◇準決勝◇刈谷球…
<令和7年度秋季東海地区高等学校野球大会:三重10―2聖隷クリストファー(7回コールドゲーム)>◇25日◇準決勝◇刈谷球場
今大会で、最も注目度が高い選手と言われているのが聖隷クリストファーの高部 陸投手(2年)だ。この夏、チームは創部41年目で悲願の甲子園初出場を果たし、高部投手はその原動力でもあった。初戦では明秀日立に1失点完投で初勝利に導いている。高部投手の他にも江成 大和外野手(2年)と大島 歩真内野手(2年)も新チームにも残り、チーム力も安定しており、優勝候補の呼び声も高い。
先日、今年のプロ野球ドラフト会議は終了したが、高部投手は「高校四天王」と呼ばれている。早くも来年のドラフトの注目選手の一人として、高校生好投手4人のうちの一人に挙げられるほど素材力が高く評価されているのだ。夏の経験も、間違いなくプラスになっているはずである。
校長でもあるベテラン上村 敏正監督も昭和、平成、令和と3元号で、浜松商、掛川西、聖隷クリストファーと異なる3校での甲子園出場を果たしている。就任9年目で掴んだ甲子園出場で、そのことも話題となっていた。今大会も2回戦では、三重県3位の津商を5対3で振り切っている。この試合でも高部投手が1人で投げ切ったが「全てに完投していきたい」と意欲を示していた。
対する三重は今春の東海地区大会優勝校でありながら、夏は初戦で昴学園に敗退。そこからの立て直しで挑んだ秋季大会は、3回戦で昴学園に4対0でリベンジを果たす。決勝戦まで無失点で勝ち上がり、決勝では今夏を制した津田学園に6対5と競り勝っての優勝だった。
そして、今大会に入っても初戦の2回戦では、昨秋の準優勝校でセンバツ出場校でもある強打の常葉大菊川に8対4で快勝しての進出である。2回に5点を奪うビッグイニングを作り、上田 晴優投手(2年)、吉井 海翔投手(2年)の両左腕と経験値の高い古川 凛久投手(2年)の継投での勝利だった。
高部投手対策としては、マシンを160キロに設定して、振り負けないようにしていったという。この試合では、その成果は十分に出たと言っていいであろう。
2回に高部投手自身の二塁打などで2点を先行した聖隷クリストファーだったが、その裏三重も、すぐに大西 新史主将(2年)の三塁打と8番・猿木 爽太選手(1年)のタイムリーですぐに追いついた。
そして、3回に4番の河口 遼選手(1年)の左前打で勝ち越すと、4回、5回には高部投手を打ち崩す形で4点、3点を追加していった。三重打線は、高部投手のストレートに的を絞り、積極的に打っていった。上位下位がムラなく打って、13安打で10点を奪う猛攻だった。
徹底したストレート狙いが功を奏した形になったが、大西主将は「皆の調子は上がっていましたが、自分たちのチームはあくまでの守備のチーム。いつもに打てるとは限りませんし、今日はエラーで最初の得点を与えてしまったので、決勝戦はしっかり守って勝ちたい」と話していた。
公式戦の先発としては、この夏の1回戦以来の背番号10の古川投手は、「相手の高部君はいい投手なので意識しました。自分としては、低めへ投げていこうという気持ちで投げていった」と語った。
沖田 展男監督は「7回まで持ってくれれば」という考えのようだったが、7回でチームが想定以上の得点を重ねたことで、古川投手の7回完投勝利という形になった。
聖隷クリストファーの上村監督は、「(高部投手は)昨日のブルペンでは、稀に見るくらいにすごく調子がよかったんですけれどもね。試合中に、突然腕が思ったように上がらない状態になったと言って、修正したかったんですけれども…。余計なことをしてもいけないなとも思いました。攻撃では、いい形で先制は出来たのですがその後を攻め切れなかった」と、肩を落としていた。