<令和7年度秋季四国地区大会:阿南光6ー5藤井(延長10回タイブレーク)>◇25日◇準決勝◇坊っちゃんスタジアム これが…
<令和7年度秋季四国地区大会:阿南光6ー5藤井(延長10回タイブレーク)>◇25日◇準決勝◇坊っちゃんスタジアム
これが「勝てばセンバツ出場濃厚」のプレッシャーなのか。これまで香川県大会からの6試合で失策「1」のみだった藤井がまさかの1試合7失策を喫するなど、堅さがグラウンド上を支配していた秋季四国大会準決勝。そんな重苦しいムードを打破したのは、準々決勝・西条戦でも光った阿南光・髙橋 徳監督の采配である。
試合前にはエースの小田 拓門に対し新変化球ツーシームを授け、「出来自体7~8点とられてもおかしくなかった」状態でも5失点に留めることに成功。6回裏に3対5と勝ち越しを許した直後には「終盤に1点ずつ取っていこう」と選手たちへ落ち着きを促し、タイブレーク延長10回、5番・篠原 天翔捕手(2年)の勝ち越し犠飛を引き出した。
そして圧巻だったのはその裏である。一死一、二塁の場面ですでに146球を数えていた小田に変わり、マウンドに立った徳島大会で3試合3回3分の2しか登板経験のない岩代 漣(2年)。ショートアームかつサイドに近いスリークォーターのリリースポイントから最速141キロを投じる半面、制球力に課題を抱えていたが、坊っちゃんスタジアムでの公式練習で状態の良さを把握していた指揮官は「気持ちを込めて投げ込め」と激を飛ばして闘いの場に送り出したのである。
「小田が素晴らしい、さすがエースという投球をしてくれていたので気持ちは入っていた」と岩代。最速137キロを筆頭に11球すべてストレート勝負で続く2打者を中飛、三振に打ち取り、2年ぶり3度目の秋季四国大会決勝進出とセンバツ出場当確切符を自らの右腕でつかみとった。
試合後「今回も疲れました」と言いながらインタビューエリアへと現れた阿南光・髙橋監督。だが、その表情は選手たちと共に闘い抜き「野球のまち阿南」に光を灯した充実感に満ちていた。