第24回全国障害者スポーツ大会(わたSHIGA輝く障スポ)が25日開幕し、滋賀県彦根市松原町の平和堂HATOスタジアム…
第24回全国障害者スポーツ大会(わたSHIGA輝く障スポ)が25日開幕し、滋賀県彦根市松原町の平和堂HATOスタジアムで開会式があった。27日まで県内各地で14の正式競技があり、全国から選手約3600人(県勢288人)が出場する。
開会に先立ち、滋賀学園や膳所高校のチアダンスなどの華やかなパフォーマンスが盛り上げた。
開式通告後、約3千人の選手団が都道府県ごとに入場した。最後尾の滋賀勢は聴覚障害のある滋賀デフバレーボールクラブの石川佳寿美さん=長浜市=が旗手を務めた。
選手たちは観客席に笑顔で手を振るなどリラックスした表情を見せた。
「ようこそ滋賀県へ。一人一人みんなが主役です。私が、あなたが、みんなが輝く大会にしましょう」。三日月大造知事が手話を交えて開会を宣言。秋篠宮さまも式に出席し、「大会を通じて生まれた感動が滋賀県から全国へと広がり、将来にわたって引き継がれることを願っております」と述べた。
炬火(きょか)入場では、パラ競泳で東京、パリ両大会の金メダリスト木村敬一さんら4人が、走者を務めた。ダンサーや大学生ら約1300人が踊るなかで点火され、フィールドと観客席から「輝けみんな!」「ゴーゴーゴーゴー!」と声が上がった。
青いタオルが一斉に掲げられ、会場は「琵琶湖色」に染まった。
選手宣誓は、知的障害のあるフットソフトボールの北川大翔(ひろと)さん=彦根市=と身体障害のある陸上競技の縄田唯衣さん=近江八幡市=が務めた。「障害に対する理解を深め、多様性が尊重される共生社会の実現に向け、最後まで全力を尽くし競技することを誓います」と力強く宣誓した。
全15競技会場には、外部からの刺激に敏感な選手や観戦者向けに気持ちを落ち着かせてもらう「カームダウンスペース」を設けた。
大会メダルは視覚障害のある人も触って感じてもらえるように琵琶湖の形がくりぬかれている。
グランドソフトボールやバレーボール(知的障害の部)の会場は、視覚障害のある人も観戦を楽しめる音声の実況配信をする。(高田誠、木子慎太郎)