ブルージェイズ打線の勢いを沈められなかったスネル(C)Getty Images 盤石だったエース左腕の降板をキッカケに、…

ブルージェイズ打線の勢いを沈められなかったスネル(C)Getty Images

 盤石だったエース左腕の降板をキッカケに、ドジャース投手陣が“崩壊”した。

 現地時間10月24日に行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第1戦でドジャースは、先発投手にブレーク・スネルを抜擢。今ポストシーズンで3登板で3勝、防御率0.86と圧倒的な成績を収めてきた左腕を中10日で起用したが、これが裏目に出てしまった。

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 この日は立ち上がりから制球が定まっていなかった。なんとか無失点で切り抜けたものの、初回に二死満塁のピンチを招いていたスネルは、2点の援護をもらった4回にダルトン・バーショの2ランアーチを被弾。5回は無失点で切り抜けたものの、6回に無死満塁のピンチを招いたところで100球に到達。無念の降板となった。

 ここからドジャース投手陣は音を立てて崩れた。スネルの後を受けた2番手のエメ・シーハンは、先頭のアーニー・クレメントに中前適時打を打たれ、あっさりと失点。続くネーサン・ルークスに押し出しの四球を与えると、9番打者のアンドレス・ヒメネスにも適時打を打たれた。

 もうブルージェイズ打線の勢いは止まらない。シーハンが1死を奪ってなおも満塁という局面で、ドジャースは3番手左腕のアンソニー・バンダにスイッチ。なんとか失点を食い止めようと継投策を講じるのだが、対峙した代打のアディソン・バーガーに特大の満塁ホームランを被弾。完全に流れを持っていかれる形となった。

 その後に2点を追加されたドジャースはなんと9失点。レギュラーシーズン中の課題だった投手陣の脆さがここにきて露呈する形となった。

 四球も絡んでの“自滅的”な大量失点。第1戦の趨勢を定めたといっても過言ではない展開には、継投のタイミングを含めて批判の声が飛んでいる。

 ドジャースの専門メディア『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者は「劇的な形で崩れない限り、シリーズは1勝0敗でブルージェイズが先行するだろう」と指摘。「この6回の内容は今年のドジャースにとって最も酷いものだ」と糾弾した。

 さらに米紙『Los Angeles Times』のジャック・ハリス記者も「トロントが6回に9点を挙げた。これはドジャースのブルペン陣にとっては悪夢だ」と嘆いた。

 好調だったブルージェイズ打線にまんまと捕まってしまったドジャース投手陣。ここから彼らがどう立て直すかは、ワールドシリーズ連覇に向けたポイントになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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