第78回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)は21日、甲府市の山日YBS球場で準々決勝2試合が行われた…
第78回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)は21日、甲府市の山日YBS球場で準々決勝2試合が行われた。栃木県大会優勝の佐野日大(栃木1位)は、駿台甲府(山梨3位)に7―0(8回コールド)で勝利。12年ぶり5回目のベスト4進出を決め、来春の選抜高校野球大会出場へ大きく前進した。佐野日大は25日、準決勝で花咲徳栄(埼玉1位)と対戦する。
■麦倉監督「夏の結果、生きた」
八回、満塁から相手投手のボークでコールド勝ちが決まると、佐野日大の選手たちはベンチを飛び出して喜びを爆発させた。2014年以来となる春の甲子園出場を大きくたぐり寄せる1勝だ。
エースの鈴木有(2年)が終始、危なげのない投球を見せた。2日前の初戦で9回を投げきったばかり。「疲れがあって終盤は少し足がきつかったが、走り込みをメインに(練習を)やってきたので」と要所を締め、1回戦で17安打を放って勢いに乗っていた相手打線を翻弄(ほんろう)した。麦倉洋一監督は「低めにストライク先行。(力を)抜くところは抜いていた。コントロール勝負があいつの持ち味」と評価した。
攻めでも「スター選手はいない」がバントや足を絡めた機動力を生かしてつなぐ、今季のチームらしさを発揮した。1年生の4番打者・須田凌央は、先輩たちから「リラックス!」と激励されて3安打2打点。「追い込まれると当てにいってしまうので、その前にどんどん打っていった」と納得した表情だった。
今年夏の選手権栃木大会では、秋春の県大会を制して優勝候補に挙げられながら、3回戦で逆転負け。一発勝負の厳しさを知った選手たちは、点差が開いても気を抜かなかった。麦倉監督は「夏の結果がこのチームに生きた」と語った。
春4回、夏6回の甲子園出場を誇る佐野日大。麦倉監督は、同校が1989年夏に初出場を果たしたときのエースだ。しかし2017年に監督に就任したあとは勝ち運に恵まれず、あと一歩で手が届かなかった。麦倉監督は「前監督から受け継いで、やっと良い報告ができそうな気配」と感慨深い様子だった。
PL学園(大阪)の監督として常勝チームを率いた中村順司氏の孫である主将の中村盛汰(2年)は「甲子園は自分たちの夢であり成長できる場所だと思う」。その夢舞台への道をさらに確実なものにするため、準決勝も全力で挑むつもりだ。(津布楽洋一)