05年の菊花賞は独特の雰囲気に包まれていた。というのもディープインパクトが勝つのは当然で、「どのように勝つか」に注目…
05年の菊花賞は独特の雰囲気に包まれていた。というのもディープインパクトが勝つのは当然で、「どのように勝つか」に注目が集まっていたからだ。平成のGIでは唯一となる単勝1.0倍の支持に応え、史上2頭目となる無敗の三冠馬誕生となったレースを振り返る。
この日の京都競馬場の入場者数は13万6701人に達した。菊花賞の最多記録であり、京都競馬場全体で見ても史上2位の数字。メインの時間帯になると、場内は馬券を買いに行くのも一苦労といった混みようだった。
迎えたレースはシャドウゲイトが大逃げを打ち、離れた2番手にアドマイヤジャパン。縦長の隊列となった。ディープインパクトはスタートを決めたものの、序盤から力み気味。それでも1周目のスタンド前で馬群の内に入ると、何とか折り合った。あとはとにかくリズム良く運ぶのみだ。2周目の坂の下り、前を行くシャドウゲイト、アドマイヤジャパンとの差は20馬身ほどあっただろうか。ざわめく場内。それでも武豊騎手は冷静だった。パートナーの末脚を信じ、直線に向いてからゴーサイン。馬場の中程からグイグイと脚を伸ばすと、残り50mでアドマイヤジャパンを捕らえ、大観衆の拍手に包まれながら史上6頭目の牡馬三冠を達成してみせた。
このレースのディープインパクトの単勝支持率は79.03%。菊花賞に限ると63年のメイズイ(6着)の83.2%に次ぐ史上2位。また、菊花賞としてはもちろん、84年のグレード制導入後の重賞としては史上最高をマークしたのだった。