<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:大阪桐蔭7-1市和歌山>◇19日◇1回戦◇さとやくスタジアム大阪桐蔭(大阪1位…
<令和7年度秋季近畿地区高等学校野球大会:大阪桐蔭7-1市和歌山>◇19日◇1回戦◇さとやくスタジアム
大阪桐蔭(大阪1位)が最速150キロ右腕・丹羽 涼介投手(2年)を擁する市和歌山(和歌山2位)を下して、2年ぶりのセンバツ出場に一歩前進。4番三塁の谷渕 瑛仁内野手(2年)はサイクル安打を達成した。
全国屈指の名門である大阪桐蔭だが、昨秋は近畿大会初戦で滋賀学園相手に惜敗。今夏の大阪大会も決勝で延長戦の末に東大阪大柏原に敗れ、2季連続で甲子園を逃している。それだけにこの秋に懸ける想いは強い。西谷 浩一監督はこう語る。
「前のチームは春も夏も甲子園を逃していますので、『その分も』というわけではないですけど、去年の秋は近畿大会の1回戦で負けていますので、みんな慎重になってというか、束になって入ってくれました」
それは投手起用にも表れていた。先発は最速153キロ右腕のエース・吉岡 貫介投手(2年)ではなく、1年生左腕の川本 晴大投手を抜擢。西谷監督はその意図をこう語っている。
「より慎重に川本でいけるところまでいって、吉岡を置いておこうと。もし吉岡がやられた時に下級生に背負わせるのはあれなので。どこまでいけるかわからなかったですけど、『飛ばしていけ』と3回、一回りくらいをいってくれたら一番良いなと思っていましたけど、思った以上にやってくれたので、最後は吉岡につなぐことができました」
川本は192㎝の長身から投げ下ろす最速146キロのストレートと曲がりの大きなカーブを武器とする大型左腕。西谷監督は制球面に不安を感じていたそうだが、6回を投げて、3安打1四球4奪三振1失点と安定した投球で、指揮官の期待を上回る好投を見せた。
「低めに集めて、フォアボールはなしで、バッターと勝負していこうという意識で投げました」という川本は角度のあるストレートで市和歌山打線を圧倒。変化球も器用にストライクゾーンに投げられていた。このまま順調に育てば、世代屈指の大型左腕になるだろう。
7回からは満を持して吉岡が登板。「リズムとコントロールがあまり良くなかった」と自身の出来には不満だったようだが、3回を投げて、無安打1四球3奪三振で無失点としっかりゲームを締めくくった。
一方の打線は8回まで投げた丹羽を相手に10安打5得点。「抑えないといけない気持ちが先走ってしまいました」と丹羽自身に力みがあったとはいえ、打力の高さを見せつける試合となった。
大阪桐蔭は丹羽対策として、プロ志望届を提出している中野 大虎投手(3年)と森 陽樹投手(3年)が打撃投手として対峙。「変な意味じゃなく、『森さんとか中野さんの方が良いぞ』という声がベンチからかかっていたので、3年生のおかげです」と西谷監督は2人の献身ぶりを讃えていた。サイクル安打を達成した谷渕も先輩と対戦したことがこの試合で活かされたと語っている。
「森さん、中野さんだったら、プロでも通用するレベルの真っすぐだと思うので、その真っすぐを練習からやっていたおかげで、丹羽君の真っすぐがよく距離を取れて、しっかり打ち込めたので、2人には感謝したいです」
万全の準備を施して、大事な初戦をものにした大阪桐蔭。3季ぶりの甲子園に大きく近づく1勝となった。