小久保ソフトバンクは先に王手をかけながら、タイに持ち込まれた(C)産経新聞社「2025 パーソル クライマックスシリーズ…

小久保ソフトバンクは先に王手をかけながら、タイに持ち込まれた(C)産経新聞社
「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」のファイナルステージ(S)の第5戦が、10月19日にみずほPayPayドームで行われ、2位・日本ハムがリーグ王者のソフトバンクに7-1と快勝。3連勝で日本シリーズ進出へ逆王手をかけた。0勝3敗から4連勝で突破ならCS史上初となる。
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逆にソフトバンクは先に2勝とアドバンテージの1勝分と合わせて、3勝と先に王手をかけながら、3連敗と足踏みが続く。急失速の背景には何があるのか。
試合は4回から動いた。日本ハムは先頭の石井一成が中前打で出塁、続く絶好調のフランミル・レイエス、4番の郡司裕也も四球を選び、無死満塁。すると清宮幸太郎のファーストゴロの間に日本ハムが先制。この回は田宮裕涼の左犠飛でさらに1点を追加。
ソフトバンクベンチは4回二死一、三塁の場面で2番手としてダーウィンゾン・ヘルナンデスを投入。しかし日本ハムの勢いは止められず。続く矢沢宏太に右翼線へ適時二塁打を浴び、さらに1点を失う。
そして迎えた5回。3点をリードされ、これ以上ソフトバンクとしては離されたくない場面。
しかし5回も続投と回またぎとなったヘルナンデスはまたも日本ハム打線につかまる。
安打と犠打で一死二塁の形を作られ、再び迎えたのは好調、レイエス。ここで四球を与え、迎えたのは郡司。この場面でヘルナンデスはスライダーが外角に外れるなど制球が定まらず、連続四球となる。
『NHKーBS』で中継解説を務めた宮本慎也氏は、5回の攻防に関して本来力のある直球が持ち味のヘルナンデスに対し「もう一つ、(バッテリーを組む)その海野が腹をくくれてないというか」とコメント。
バッテリーを組んだ海野隆司に対して「ヘルナンデスのまっすぐ打たれたらしょうがないよというぐらいの」強気のリードも、前打者のレイエスの打席含め、必要だったという見解を示した。
制球良く投げ分けられるタイプだったらいいが、剛腕で押すタイプの助っ人左腕に対しての配球に疑問を呈した。結果的に5回は一死二塁から、レイエス、郡司に2つの四球を与えたことで一死満塁、清宮幸太郎に走者一掃の適時打を浴び、さらに2点を失い、ヘルナンデスは降板となった。
本来であれば、この時点で3勝と王手をかけているソフトバンクは、負けたら終わりの日本ハムに比べて、優位に試合を進められるはずが、余裕のなさも目立ったとした。
ファイナルS第4戦では7回のレイエスに2発目を食らったバッテリーの攻め方にも注目が集まった。これで3戦連続6失点以上と、投壊が止まらないことも王者ソフトバンクにとっては気がかりな材料となっている。
勝っても負けても終わりの大一番、20日の第6戦では意地を見せられるか。先発は中4日で臨む左腕エースのリバン・モイネロ。両球団にとって熱い戦いとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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