観光名所の「ビッグベン」を背景に、笑顔で写真に収める大の里(C)Getty Images 英国内がちょっとした“相撲フィ…

観光名所の「ビッグベン」を背景に、笑顔で写真に収める大の里(C)Getty Images

 英国内がちょっとした“相撲フィーバー”で彩られた。現地時間10月15日、大相撲の英国ロンドン公演が、「音楽の殿堂」とも呼ばれる劇場ロイヤル・アルバート・ホールで行われた。

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 超満員となった劇場に異様な光景が広まった。1871年会場の格式あるホールに設置された土俵とつり屋根、そして普段の舞台とは異なる特別仕様の客船。そこで相撲の模様を見守った大勢のファンは、劇場で繰り広げられた迫力満点の肉弾戦に息をのんだ。

 大相撲のロンドン公演は1991年以来34年ぶりとなったが、現地での反響は上々だ。特集を組んだ英公共放送『BBC』は「力強さ、パワー、そして伝統と精神性。相撲のようなスポーツは他にない」と紹介。「今回の公演のためにロイヤル・アルバート・ホールは大きな変貌を遂げた。そして相撲の伝統と歴史、儀礼を再現している」と何よりも伝統を重んじる相撲界への敬意を示した。

 また、英紙『The Guardian』は、「ホールのチケットはすでに完売している。価格は高額ではあったものの、相撲の聖地である両国国技館で観戦するために東京行きの航空券を買うよりはずっと安い」と指摘。今興行の成功を伝えた上で、ロンドン市内での盛り上がりの様子もリポートしている。

「相撲界のスターたちがロンドンのショーケースで力強さ、複雑さ、そして壮観さをバランスよく表現した。34年ぶりに国外で開催された相撲大会は、競技の原点がある日本の神聖なる雰囲気を再現し、そのムードにロンドンの観客たちは熱狂した。満員御礼となった会場での取り組みを目にした誰もが、喜びに満ち、興奮していた」

 公演期間中には、イベントの一環として、力士たちが中心街を散歩。思い思いにロンドンを楽しむ最中には、髷を結った巨漢な男たちに興味を抱いたファンが声をかける場面も見られた。

 大都市ロンドンで相撲フィーバーを巻き起こしている力士たち。来年6月にはパリ公演も予定されており、相撲界の国際化は、ますます広まっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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