23日に行われるドラフト会議が刻一刻と近づいている。13日には広島が立石 正広内野手(高川学園―創価大)の1位指名を公言…

23日に行われるドラフト会議が刻一刻と近づいている。13日には広島が立石 正広内野手(高川学園―創価大)の1位指名を公言するなど、各球団の動向が飛び交うようになった。注目の集まる中、どんな課題を持ってドラフト会議に臨むのか。今回はパ・リーグ6球団の抱える手薄なポジションを年齢から考え、オススメ選手を紹介していきたい。

 パ・リーグ連覇を成し遂げたソフトバンクは投打に充実した戦力が揃う。その中でも、捕手は海野 隆司(関西―東海大)が主戦を張り、嶺井 博希(沖縄尚学―亜細亜大)がサポートする状況。谷川原 健太(豊橋中央)、石塚 綜一郎(黒沢尻工)が外野など他のポジションで出場していることを考えると、海野を支える捕手を獲得したい。チームの穴が少ないだけに、今秋ドラフトの捕手では大学・社会人の中で一番手にあがる小島 大河(東海大相模―明治大)を1位で指名するのも一つの手ではないか。

 2位の日本ハムは二遊間の後釜候補が狙い目か。二塁手は31歳の石井 一成(作新学院―早稲田大)が多くスタメン。遊撃手はルーキーの山縣 秀(早大学院―早稲田大)や水野 達稀(丸亀城西―JR四国)ら守備に定評のある選手が多い。1位候補の創価大・立石を二塁手として獲得するならば、初回の入札もあり得るだろう。また仮に立石を獲得できなかったとしても、今秋は怪我で指名打者として出場しているが松川 玲央(関西―城西大)、また宮下 朝陽(北海―東洋大)ら大型内野手の指名があると予想したい。

 3位のオリックス、また4位の楽天に共通しているのが若手捕手の少なさだ。オリックスは山中 稜真(木更津総合―青山学院大―三菱重工East)が外野として出場しているため、事実上支配下の25歳以下の捕手が堀 柊那(報徳学園)のみ。ただし、宗 佑磨(横浜隼人)、廣岡 大志(智弁学園)らとレギュラー争いの出来る即戦力の三塁手も補強ポイント。かつ若月 健矢(花咲徳栄)という絶対的レギュラーもいるため、即戦力ではなく将来を見据えた高卒捕手がマッチしている。今年の高校生ではU18代表の大栄 利哉(学法石川)、藤森 海斗(明徳義塾)や強肩強打が光る池田 栞太(関根学園)らが候補になりそうだ。

 楽天は正捕手の太田 光(広陵―大阪商業大)が111試合に出場し、打率.176、1本、12打点と打撃で苦しみ、二番手の堀内 謙伍(静岡)も76試合で打率.256、3本、18打点と打撃で光を見せたが28歳と数年後を見据えると不安が残る。他のポジションでは投手で規定投球回に達した選手がおらず、ドラフトでは即戦力投手の獲得が必須。ただしオリックスに比べて優先度は高く、社会人の萩原 義輝(東海大相模―流通経済大―東芝)、松山 翔太(鵬翔―宮崎産業経営大―西武ガス)ら早くから一軍出場も見込める捕手を確実に指名したい。

 5位の西武はチーム打率.232、410得点はともにリーグ最下位と野手陣は未だ課題だ。特に三塁手と捕手は手薄。三塁手は外崎 修汰(弘前実―富士大)が不振に陥り、夏前には新外国人のデービスを獲得も定着しなかった。終盤には山村 崇嘉(東海大相模)がスタメンの機会を増やしたが守備に不安を抱えており、創価大の立石や松下 歩叶(桐蔭学園―法政大)をドラフト1位で狙いにいくことが予想される。一方で捕手も古賀 悠斗(福岡大大濠―中央大)のライバルが不在。2番目に出場が多いのがベテランの炭谷 銀仁朗(平安)という点からも、明治大・小島の1位指名も十分に候補として考えられるだろう。

 2年連続のAクラスから最下位に沈んだロッテは、先発で安定感のある投手が少なく、特に左腕は小島 和也(浦和学院―早稲田大)に続く投手がいないのが現状だ。ドラフト上位候補としては大学生で毛利 海大投手(福岡大大濠―明治大)、社会人でも鷺宮製作所の竹丸 和幸投手(崇徳―城西大)ら、試合を作る能力に長けているサウスポーが筆頭か。またリリーフも課題の一つであるため、田和 廉(早稲田実―早稲田大)や大川 慈英(常総学院-明治大)らが3位、4位までに残っていれば獲得をオススメしたい。