クライマックスシリーズ(CS)は15日、セ・パ両リーグで最終ステージ(S、6試合制)が開幕する。パは、リーグ連覇のソフ…

 クライマックスシリーズ(CS)は15日、セ・パ両リーグで最終ステージ(S、6試合制)が開幕する。パは、リーグ連覇のソフトバンクが同2位の日本ハムを2年連続でみずほペイペイドームに迎える。ソフトバンクには1勝のアドバンテージが与えられ、先に4勝したチームが日本シリーズ(25日、パ本拠で開幕)の切符を得る。

 今季の直接対決はソフトバンクの13勝12敗とほぼ互角だ。

 日本ハムが「下克上」を果たすためには、初戦がより重要になる。

 昨年は3連敗で敗退したが、第1Sを2連勝で突破した新庄剛志監督は「今年は違う」と宣言した。

 第1S第3戦で先発予定だった達孝太を温存できたのも大きい。達のソフトバンク戦先発は7月31日だけで、5回5失点でプロ初黒星を喫した。福岡での登板はない。9月27日のロッテ戦ではプロ初完封で8勝目。良い形でレギュラーシーズンを終えている。

 心配だった救援陣は第1Sの2試合で計7回を無失点。特に抑えを任された斎藤友貴哉は1人の走者も出さず、2試合連続セーブを挙げた。上原健太、田中正義も状態を上げている。

 打線は第1Sで打率6割6分7厘のレイエスを筆頭に、万波中正が5割超、清宮幸太郎にも適時打が生まれた。リードして勝ちパターンの継投につなげられるか。

 迎え撃つソフトバンクは1勝のアドバンテージがある上に、モイネロ、有原航平、大関友久、上沢直之の「2桁勝利カルテット」が盤石。中でも上沢は8月以降は6勝0敗、防御率1.74と安定感が光る。

 今季、古巣の日本ハムとの対戦は1度だけ。5月1日に7回3失点で負け投手になったが、当時より状態はいい。勝負の行方を左右しそうな第3戦の先発が予想される。

 ソフトバンクは七回以降、藤井皓哉、松本裕樹、杉山一樹の必勝リレーが確立している。打線は主力の近藤健介が左脇腹痛で不在の見込みだが、今季はけが人が相次ぐ中で中堅選手らが穴を埋めており、小久保裕紀監督も「打者は心配していない」と力強い。

 本拠の成績は44勝24敗3分け。シーズン同様の先行逃げ切りの野球をめざす。(伊藤雅哉)