ますます立場が危うくなる角田。ハジャーとの“シート争い”もいよいよ最終盤に入りつつある(C)Getty Images 今…

ますます立場が危うくなる角田。ハジャーとの“シート争い”もいよいよ最終盤に入りつつある(C)Getty Images
今季のF1で存在感を誇示しているレーサーの一人が、レーシング・ブルズのアイザック・ハジャーだ。弱冠二十歳のルーキーは、第15戦のオランダGPで表彰台に立つなど、コンストラクターズランキングでもトップ10圏内(9位)にランクインしている。
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来季の昇格も有力視されるハジャーのパフォーマンスはチーム首脳陣も逐一チェック。一部メディアではレッドブルがセカンドドライバーとしての抜擢を決めているとも伝えている。英専門メディア『Autosport』は「怒り感情をもっとうまくコントロールする必要がある」と精神面の課題を強調しながらも、「シーズン開幕前に、レッドブル関係者から過小評価をされていたハジャーだったが、いまでは懐疑的な見方を覆し、F1で活躍できる実力が備わっているのは明らかだ」とも断言。チームの内情を次のように記している。
「レッドブルにとっての課題は、トップチーム昇格に伴う潜在的なリスクの中でハジャーをどう扱うかということだ。もしも、来季も本来の目標より遅れた状態が続いた場合において、チームはフェルスタッペンが離脱条項を行使しないよう、自然とメカニックのリソースは“エース”に集中する。そうなれば、セカンドシートはより居心地の悪い場所となるだろう。それでも、現時点でハジャーの昇格は『可能性が高い』と理解され、その決定はメキシコGP後に下される予定となっている」
報道を鵜呑みにすれば、文字通りの秒読み段階に入っているハジャーの昇格。そうなれば、現セカンドドライバーの角田裕毅(レッドブル)は必然的にその座を追われ、成績が一向に上向く気配を見せられていない立場は、ますます危ういものとなる。
今季限りで契約満了となる角田。仮にハジャー昇格となれば、F1シート喪失の可能性も浮上する。そんな“逆風”が吹きすさぶ、25歳に対しては、元F1ドライバーからも厳しい見解が示されている。
かつてケータハムからF1に参戦をしていたオランダ人のギド・ヴァン・デル・ガルデ氏は、スウェーデンのネット配信メディア『Viaplay』で「ツノダは完全に迷子になっている。チームメイトにすら周回遅れにされた」と指摘。フェルスタッペンとの差が開き続ける現状を嘆き、こう断言している。
「彼の心情や立場は、最近のレース後のインタビューを見れば分かるよ。いったい何を言えばいいのか、どこを見据えればいいのか……なんというか、完全に途方に暮れている。ただ、彼には責める人がいない。鏡を見て、『自分は十分じゃない』と言うしかない感じなんだ」
デッドラインと見られるメキシコGPまで残り2戦。厳しい状況が続く角田は、首脳陣の評価をどこまで高められるだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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