松山は有力な抑え候補の一人だ(C)産経新聞社 WBCに向けての最終テストが始まろうとしている。 侍ジャパンのメンバー発表…

松山は有力な抑え候補の一人だ(C)産経新聞社
WBCに向けての最終テストが始まろうとしている。
侍ジャパンのメンバー発表会見が10月8日に行われ、中日からは高橋宏斗、金丸夢斗、松山晋也、岡林勇希の4人が選出された。今回は11月15、16日に開催の韓国戦(東京ドーム)に向けた選出で、来春のWBC前最後の強化試合となる。
【写真】愛娘を抱いて夫人とチャンピオンフラッグを広げるチェイビスを見る
本稿では中日勢4選手に期待したいことをまとめてみたい。
まずは高橋宏について。中日でエース格として奮闘している23歳右腕は、代表だと「第二先発」「ロングリリーフ」が現実的な起用法か。本番を見据えると、MLBでプレーする先発投手の選出が複数人考えられ、今の高橋宏がそこに割って入るのは少し難しいかもしれない。
150キロ台中盤の速球とスプリットを武器に、前回のWBCでは救援として活躍。今回も同様の活躍を期待したい。
新人では唯一の選出となった金丸について、井端弘和監督は「ショートイニングなら可能性あるんじゃないか」と言及。中日では先発を務めたが、代表では救援の適性を見極められそうだ。
左の中継ぎはチーム構成に必要なポジションで、一人でも多くの適任者がいるに越したことはない。本職の森浦大輔(広島)、及川雅貴(阪神)らと枠を争うことになるが、持ち前のクロスファイヤーと緩急でアピールしたい。
松山は今季、セ・リーグ記録に並ぶ46セーブをマーク。抑え転向1年目でいきなり結果を残した。当然、井端監督の頭に「抑え・松山」はインプットされているようで、会見でも「候補の一人」と明言。一方で、WBC使用球がMLB仕様になっていることに言及し、ボールへの適応を「見極めたい」とした。
真上から叩き下ろす剛速球は他の投手と一線を画しており、問題なく投げられれば国際舞台でも活躍できるはず。持ち前の「ガンギマリ」を代表でも見せてほしいものだ。
野手では岡林がただ一人の選出。2023年秋に行われた「アジアプロ野球チャンピオンシップ」以来の代表入りだ。今季は不動の中堅手として、12球団唯一のフルイニング出場を達成。自身2度目の最多安打のタイトルを獲得している。
そんな岡林に期待されるのは、外野全ポジションを高い水準で守れること。これまで所属チームで中堅、右翼を守ってきたが、WBC本番に選ばれた場合は左翼を守るケースも考えられる。というのも、メジャー組の鈴木誠也(カブス)や吉田正尚(レッドソックス)、ラーズ・ヌートバー(カージナルス)の控えに回る可能性があるからだ。彼らの守備固めから出場するのは想定した方が良い。
とはいえ、まだメジャー組の選考は不透明。岡林が強化試合でアピールすれば、そのまま中堅の一番手に挙がることも十分あり得る。大いにアピールしてもらいたい。
[文:尾張はじめ]
【関連記事】ドラゴンズの未来は明るい “育てて勝つ”野球の結実 中日ファーム、14年ぶり日本一で示した「再建ロード」
【関連記事】「未来の4番候補」出てきた中日18歳ロマン砲に球界OB熱視線 「掛布さんの膝の使い方に似ている」
【関連記事】なぜ中日はCS争いで後退したのか 球界OBの考察 藤浪戦の左オーダーに関して残る悔い「選手を守るんじゃなく、球団はそれで良かったのかと思う」