伊藤は2年連続の最多勝に輝いている(C)産経新聞社 今季もハイレベルな先発投手陣の争いがくり広げられた中、近年は毎年のよ…

伊藤は2年連続の最多勝に輝いている(C)産経新聞社
今季もハイレベルな先発投手陣の争いがくり広げられた中、近年は毎年のように注目されるタイトルがある。
先発完投型の選手に与えられる沢村賞もその一つ。昨年は5年ぶりに該当者なしとなった。シーズン15勝、防御率1.67をマークした巨人に在籍した菅野智之も受賞できず、議論を呼んだ。
【伊藤大海”沢村賞”獲得なるか!!】選考項目7基準に届かずも受賞の可能性は…◯◯%!?『何よりも評価したいエースとしての働き』選考基準は変更すべき!?【プロ野球】
そこには高い壁も影響している。
沢村賞の選考基準は15勝、150奪三振、10完投、防御率2.50以下、200投球回、25試合登板、勝率6割の7項目となっている。すべての選考基準を満たすことが受賞の条件ではなく、あくまで選考の目安ともいわれている。
同賞は今やドジャースのエースとして活躍しているオリックスに所属していた山本由伸が2021年から3季連続で受賞。21、22年は5項目、23年は4項目をクリア。圧巻の成績で存在感を示していたが、野球界でも分業制が進む中で様々な意見が出ている。
元日本ハムのエースで、引退後は野球解説者としても活躍している岩本勉氏が10月8日に自身のYouTubeチャンネルに「【伊藤大海"沢村賞"獲得なるか!!】選考項目7基準に届かずも受賞の可能性は…〇〇%!?『何よりも評価したいエースとしての働き』選考基準は変更すべき!?【プロ野球】」と題した動画を更新。今季の伊藤のパフォーマンス、また沢村賞の選考基準に関して独自の考察を加えている。
動画の冒頭では今季、チームをけん引した日本ハム、伊藤大海の働きについて「沢村賞に値する選手だと思っています」とコメント。
昨季も最多勝、最高勝率の二冠に輝いた日本ハムのエースは今季も2季連続となる14勝をマークし、2年連続2度目となる最多勝、自身初となる最多奪三振のタイトルを獲得と高いレベルでチームを支えた。
2025シーズンは27登板、196.2イニング、6完投、防御率2.52、195奪三振、勝率.636、22QSをマーク。自身も目標に掲げている沢村賞の基準に照らし合わせると「登板試合数」「勝率」「奪三振」の3項目はクリアしたが、15勝にはあと一つ届かなかった。
岩本氏は沢村賞の選考基準7項目について「野球のレベルがこれだけ変わっているので、基準の見直しはあってもいい これが一つの意見」とコメント。
一例としては項目に含まれている「200投球回」に関しても「今の野球界ではQS、これが今の野球スタイル、メジャースタイル」と6回以上を投げ自責3点以下と近年の球界で基準の一つとして定着しつつある指標にも、目を配ってもいいかもしれないとした。
ほかにも現在の野球界では分業制が進む中での「10完投」も高いハードルとして存在している。
沢村賞が生まれた背景にも思いを寄せながら、今や野球界は様々な技術改革も進む中で、「『令和の沢村賞』にあたる数字はこういう形じゃないかなというのを出してもいい」と岩本氏は主張。
今季チームを支えた伊藤に関しても「チームのエースとしてこれだけの成績を残しているようであれば、沢村賞に値すると思う」とキッパリ。チームの柱として「優勝争いの厳しい(状況下の)試合で投げ続けた。多分、選考で熟慮されるんじゃないかな、(選考委員の方に)ダメだよとはならない気がする。令和のプロ野球でどう(伊藤の成績を)捉えるになるんじゃないかな」と話した。
沢村賞は先発する投手にとっては誰もが憧れるタイトルともなる。果たして今季は受賞する投手が出てくるか、引き続き注目を集めていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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