がむしゃらにメジャーの投手たちと向き合い続けたイ・ジョンフ(C)Getty Images 真価の問われる1年は「平凡」と…

がむしゃらにメジャーの投手たちと向き合い続けたイ・ジョンフ(C)Getty Images

 真価の問われる1年は「平凡」と評された。

 現地時間10月1日、「韓国のイチロー」ことイ・ジョンフ(ジャイアンツ)がレギュラーシーズン終了とともに帰国。母国の仁川空港で会見をし、日刊紙『朝鮮日報』など複数の韓国メディアに対して持論を語った。

【動画】イ・ジョンフの圧巻確信弾! ヤンキース粉砕弾をチェック

 23年オフに6年1億1300万ドル(約169億5000万円)というアジア人野手最高額でジャイアンツに移籍したイ・ジョンフにとって、勝負の2年目だった。というのも、ルーキーイヤーは、左肩関節唇損傷の修復手術を執行して開幕間もない5月にシーズンから離脱。全力プレーの先に待っていた不可抗力の怪我ではあったが、世間からはシビアな評価を下されていた。

 これ以上の躓きは許されない中で迎えた今季にイ・ジョンフは150試合に出場し、打率.266、8本塁打、10盗塁、出塁率.327、OPS.734を記録。大きな怪我もなく、シーズンを駆け抜けたものの、期待の大きさを考えれば、物足りない成績に終わった感は否めない。

 地元紙『San Francisco Chronicle』でも「どちらかと言えば、平凡。守備は話題を生んだが、打撃は残念な成績だった」と断じられたイ・ジョンフの何が通用しなかったのか。

 帰国会見の場で「スランプに陥った時に、『このままじゃ打率1割まで落ちる』という考えが頭に浮かびすぎた。自分自身にプレッシャーをかけすぎた」と唇をかみしめた27歳は、「結果を出そうとしすぎて、やるべきことができなかった。心理的に追い詰められた」と吐露。その上で、初めて1年を通して対峙したメジャーリーガーたちの凄みも語っている。

「自分が何よりも感じたのはボールが速いというよりも変化球の曲がり方が違うということ。韓国では見られない変化球が多い。正直に言って、直球は目が慣れてくれば、打てるようにもなるけど、変化球だけは違う。韓国に95マイル(約152.8キロ)のチェンジアップを投げる投手はいない。自分はそれに苦しんだ。まだまだ技術的に足りないし、試行錯誤を繰り返した」

 メジャーの壁にぶち当たった。だからこそ、高みを見据える。「こんなにも浮き沈みのあったシーズンは今までになかった。野球をしながら経験したことのない感情も感じた」と語ったイ・ジョンフは「今年の経験がこれから野球する上で栄養分になる」と力を込めた。

 逆襲を誓う来季に向け、「休んでしまうと身体が動かなくなる」と早期始動を語ったイ・ジョンフ。「アメリカの選手たちも苦労しているなら、自分のような東洋人はさらに徹底した準備をしっかりしなければならない」と意気込んだ。

 果たして、苦しんだ2年を“結果”に結び付けられるのか。「韓国のイチロー」は、正念場を迎えている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「笑えるし、本当にありえない」――なぜ母国メディアの大谷翔平との“比較”を嫌うのか? 至宝イ・ジョンフが示す尊敬

【関連記事】「一番かっこいい」韓国球界を背負う“至宝”イ・ジョンフが大谷翔平への憧れを語る「どうやったらアジア人がこうなるんだって」

【関連記事】56発&132打点でも大谷翔平は「別次元」 MVP論争に米記者が本音「誰かを選べたらとも思う。だけど、オオタニは避けられない」