アメリカ遠征中のサッカー日本代表。第1戦のメキシコ代表戦で引き分けて、第2戦のアメリカ代表戦に臨む。FIFAランクで格…

 アメリカ遠征中のサッカー日本代表。第1戦のメキシコ代表戦で引き分けて、第2戦のアメリカ代表戦に臨む。FIFAランクで格上の相手との連戦だが、現時点での評価はどうか? サッカージャーナリスト後藤健生がメキシコ戦での「収穫」と、アメリカ戦での「課題」を挙げる!

■日本代表の「ストロングポイント」

 1トップに入った上田綺世のパフォーマンスも素晴らしかった。

 味方からの縦へのボールを受けて、相手DFを背負ってタメをつくって味方につなぐことができた。立派なターゲットマンぶりであり、フィジカルの強さも一段と上がっているように見えた。

 だが、相手のDFを背負って奮闘はしたのだが、大部分は、相手ゴールからかなり離れた位置でのことだった。もっとゴールの近く、できればペナルティーエリア内でターゲットとなれればよかったのだが……。

 今では、日本には各ポジションに素晴らしい選手が存在する。長期離脱中の冨安健洋伊藤洋輝に加えて、町田浩樹や高井幸大などCBが次々と負傷して代表に参加できなくなって、代わりに招集された渡辺剛のような選手がしっかりとプレーできるから何の不安も覚えない。さらに、かつては日本のウィークポイントと言われたGKにも、鈴木彩艶というセリエAでレギュラーとしてプレーしている選手が現われ、メキシコ戦でもエリク・リラの強烈なヘディングシュートを余裕を持ってセービングして見せた。

 しかし、日本代表のストロングポイントが「2列目」であることは間違いない。

■ウィングバックでは「もったいない」

 フランクフルトに移籍して絶好調の堂安律をはじめ、レアル・ソシエダの攻撃を牽引する久保建英。そして、モナコの帝王的存在の南野拓実プレミアリーグ有数のウィンガーである三笘薫。これだけのタレントを揃えたチームは世界にもそれほどないだろう。

 だが、今の3バック(+攻撃的WB)では、彼らに守備面での大きな負担を強いている。もったいないことだ。彼らには、もっと攻撃面でエネルギーを使えるようにすべきではないか?

 メキシコ戦を通じて、組織的守備で相手を封じ込めることができることは証明できた。

 だとするならば、相手を封じ込めた局面では、攻撃的な2列目の選手の守備のタスクを軽減させて、攻撃にシフトするような変化を準備しておくことができないものだろうか?

 状況を見て、相手SBをマークするタスクを外して攻撃に専念させる(そうすれば、相手のSBは守備に忙殺される)。時間によって、試合展開によって、そういう時間帯をつくれればいいのだ。

■堂安も離脱「テストをしてみるべき」

 もう一つは、システムそのものを見直して、SBを置くことによって、堂安や三笘をWBではなく、サイドアタッカーとしてプレーさせることだ。SBはやや手薄なポジションではあるが、日本にはSBもできるCBも多いから4バックも問題なく使えるのではないだろうか。

 たとえば、6月9日(日本時間6月10日)にオハイオ州コロンバスで行われるアメリカ合衆国戦。

 日本は負傷者続出でCBが足りなくなってきている。メキシコ戦でも板倉滉が負傷して交代を強いられている。

 それなら、菅原由勢長友佑都などSBを起用して4バックをテストするのにうってつけなのではないか? その分、2列目に起用できる選手の数は減るが、そもそもメキシコ戦で長時間プレーした選手はフル出場できないし、堂安がチーム事情で代表を離脱したという事情を考えても、4バック(4-2-3-1)をテストしてみるべきだ。

 いずれにしても、10月以降の強化試合も含めて、相手が守備を固めてきても点を取り切って勝利することにトライしていってほしいものである。

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