ベンチでも暗い表情が目立っているロハス(C)Getty Images 世界一軍団が泥沼にハマっている。現地時間9月5日、…

ベンチでも暗い表情が目立っているロハス(C)Getty Images

 世界一軍団が泥沼にハマっている。現地時間9月5日、ドジャースは敵地でのオリオールズ戦で1-2とサヨナラ負け。これでチームは4連敗となった。

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 この日はアクシデントに見舞われながらの戦いだった。当初先発予定だったタイラー・グラスノーが試合開始4時間半前に背中の張りを訴えて登板を回避。急きょ、現地時間9月8日の登板が決まっていた大谷翔平が「志願」して先発に。4回途中(70球)を投げ、被弾打3、無失点、5奪三振と熱投した。

 しかし、エースの奮闘を打線が援護できず…。すると、1-1で迎えた9回裏に守護神のタナー・スコットが2死無塁の局面からサミュエル・バサロにサヨナラ本塁打を打たれ、万事休すとなった。

 7月4日以来22勝30敗と負け越しているドジャースは、直近16試合でもわずか4勝と低調なパフォーマンスに終始。依然としてナショナル・リーグ西地区で首位に立っているものの、独走していた春先の思えば、チーム状態が芳しくないのは火を見るよりも明らかだ。

 無論、負けが込めば、チーム内の雰囲気も重苦しくなる。ドジャースの専門メディア『Dodgers Nation』の取材に応じた36歳のベテラン内野手ミゲル・ロハスは「攻撃陣として、勝ちたいという思いが強すぎて、自分たちに少しプレッシャーをかけすぎている気がする」と自身の考えを告白。そして、「俺たちは互いのためにプレーすることや、このゲームを楽しむことを本当に忘れてしまっている」と“常勝軍団”の抱える課題を説いている。

 メジャーで11年のキャリアを誇る36歳だが、チーム事情を語る表情を暗い。やはり内情も良くないのだろう。ロハスは、続けざまにクラブハウス内の雰囲気も赤裸々に打ち明けている。

「これは俺の個人的な意見だが、数か月前に調子が悪くなってから、チーム内にプレッシャーとフラストレーションが溜まっているように思う。いまじゃ誰も笑ってないし、野球を楽しんでいない。もちろん負け続けている時は楽しい気分ではないことは誰もが分かってる。だけど、もっと俺たちは物事を客観的に捉える方法を見つけなければならないと感じる。まだ首位なんだ。パドレスとも2ゲーム差だ。だから、試合中はもっと楽しむべきだし、もう少しリラックスすべきだ」

 かつてないほどに負けが込み、自信を失い、乱れ始めている。そうした状況からドジャースはいかに復調を遂げるのか。「結束している時こそ、俺たちは誰にも倒せない存在になる」と発破をかけるロハスを中心としたケミストリーの構築が一つの鍵となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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